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国際情報
International information

「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

大分県豊後高田市

報告書

大分県豊後高田市・2012年意見交換会の様子1 大分県豊後高田市・2012年意見交換会の様子2 大分県豊後高田市・2012年意見交換会の様子3 大分県豊後高田市・2012年意見交換会の様子4

1.自治体名

大分県豊後高田市

2.意見交換会概要

日時
2012年2月9日(木)18時~20時
場所
豊後高田市真玉庁舎3階会議室(豊後高田市中真玉2144番地12)
出席者
豊後高田市教育委員会、豊後高田市体育協会、総合型地域スポーツクラブ「TMKチャレンジクラブ」、子育て支援NPO、PTA連合会、市内小中学校の関係者ら約20名

3.会議主題

「子どもの体力向上」からの「ジュニア世代の競技力向上」実現

4.会議主題と関連するSSFの提言

5.議事要旨

SSFによる政策提言(学校と地域の連携、15分スポーツの巡回指導)の内容を踏まえ、会議主題を「子どもの体力向上」からの「ジュニア世代の競技力向上」実現とした。会議では、各種目団体やTMKチャレンジクラブの指導者が、外部指導者として学校体育や部活動の指導に積極的に関わることで、子ども達の体力向上やその先のジュニア世代の競技力向上を図るには、どのような体制・制度が必要かについて協議した。同市では現在、総合型クラブのTMKチャレンジクラブが、外部指導者による指導を希望する複数の幼稚園、小学校で体育指導をサポートしている。

出席者からの主な意見は以下のとおり。

【学校と地域の連携について】
  • 複数の種目を「15分スポーツ」(提言3参照)として体育の授業に取り入れる場合、当該種目の外部指導者と教員が指導方針の調整をすることが重要。両者の間をコーディネートする「ハブ」となる人材が必要。
  • 幼少期から、複数種目を体験させることの重要性は理解できるが、学校で実施するのは教員の負担もあり容易ではない。
【子どものスポーツ環境に対する親の関わり・考えについて】
  • TMKチャレンジクラブが指導者として幼稚園に来てくれているが、保護者としては子どもの体力向上だけでなく親子のコミュニケーション向上にもつながり、感謝している。
【地域スポーツ指導者の登録・派遣制度について】

スポーツリーダーバンクのような指導者の登録・派遣制度の設置を通じて、学校-地域間のネットワークを構築することについての是非が協議された。

  • スポーツ休暇などの制度があれば、職場の理解も進み、外部指導者の積極活用も増えるのでは。
  • 登録することで派遣日時が決められるのであれば、仕事との調整などで融通が利かなくなることへの懸念を感じる。企業の理解とバックアップ体制の確保が必須。

6.まとめ

学校体育等における外部指導者の導入については様々な課題が指摘されたものの、幼少期に複数種目のスポーツの魅力を体験させることについては出席者全体に異論はなかった。
出席者の意見を集約し、今後検討すべき取り組みが以下のとおりまとめられた。

  1. 教育的見地から、複数の外部指導者と教員の間に立ち、教育方針や指導方法について調整する「ハブ」となる人材を配置する。
  2. 学校側の需要と地域側の供給に即したスポーツ指導者の登録・派遣システムのあり方について、行政と地域の関係者(指導者の勤務先、スポーツ振興関係団体、保護者等)が協議する。