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開発報告

2013年度開催報告

第4回 12月3日(火)18:30~20:00開催

私たちは未来から『スポーツ』を託されている
-新しい時代にふさわしいコーチングについて考える-

2013年12月3日、今年度4回目となるスポーツアカデミーが行われました。今回のテーマは、「私たちは未来から『スポーツ』を託されている -新しい時代にふさわしいコーチングについて考える-」と題して、筑波大学客員教授 勝田隆氏を講師に迎えました。

勝田氏は、財団法人日本ラグビーフットボール協会理事、公益財団法人日本オリンピック委員会選手強化本部常任委員を歴任し、先般は文部科学省が設置した「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議(タスクフォース)」の座長を務められました。

今回の講義では、スポーツ指導現場での経験、研究者としての知見に基づくコーチングおよびコーチの果たす役割、また新しい時代にふさわしいスポーツ指導(指導者)のありかた、さらにはスポーツの未来についてお話しいただきました。

筑波大学客員教授
勝田 隆 氏

主なポイント

2013年4月、「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議(タクスフォース)」が設置された。
スポーツ医・科学の研究成果に立脚し、暴力を根絶してスポーツ指導を行う上で重要な資質能力とは何か、また、スポーツ指導者の資質能力の向上、定着について検討を重ねた。その結果、新しい時代にふさわしいコーチングおよびコーチの実現に向けて、スポーツ指導の現場で活用するための具体的な方策、ありかたについて提言をまとめた。タスクフォースでまとめた提言の要旨は後半部分で概要を示す。

講義前半:コーチングを考える際に考えるべきいくつかの視点

■コーチが抱える「モラルジレンマ」…対戦相手との力の差の開きがあるときに、試合進行を早めるために一定のリード後、わざと攻撃権を相手に与える行為は「正当化できる行為」か?否か?コーチは選手のもつ力を引き出して押すのが役目。何を引き出し、何を押すべきか?

■アントラージュ(Entourage)…スポーツ指導の現場を取り囲む「多様、専門的かつ良識的」な「目と連携」が、競技者、コーチの質を高める。コーチ一人の資質の是非を問うばかりでなく、指導の現場を取り巻く関係者が多様な立場から連携し、不適切な言動の「芽」を摘む。関わる人のリテラシーが高まれば選手の質も高まる。

■コーチング…競技の指導にあたっては、フィールドでのパフォーマンスのみに着目するのではなく、選手がフィールドに来るまで、あるいはフィールドを去ったあとの生活環境、行動を知ろうとする態度が必要。コーチングを受ける能力を育てることも重要。

講義後半:「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議(タスクフォース)報告書 概要」より

1.目的

スポーツの価値・健全性の向上、国家戦略としてのスポーツ立国の実現

2.「目的」をささえるベース

スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てるとのオリンピズムの根本原則への深い理解

3.新しい時代にふさわしいコーチング・コーチ

新しい時代にふさわしいコーチングおよびコーチとは、競技者やスポーツそのものの未来に責任を負う社会的な活動であることを常に意識して行われるものであり、コーチはそれを常に自覚して活動する主体でなければならない。また、それを社会全体で共有することが必要である。具体的には、強制ではなく人格を尊重し主体的な判断や行動を促し、練習の量だけではなく質を重視すること。また、社会規範の遵守することが挙げられる。

4.現在のコーチングが抱える課題に対する改善方策

①「コーチング推進コンソーシアム」(仮称)設置

②「コアカリキュラム」の検討

③長期的視野でコーチングを行う者の顕彰

④アスリート・アントラージュ(アスリート・チームを支える多様な関係者)が連携したコーチング環境の改善やメンター制度の検討

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