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国際情報
International information

「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

ホステリング

子どもたちの人生を豊かにする

ホステリングの歴史・沿革

ホステリングの歴史・沿革<

ホステリングとは、ユースホテルを利用しながら、世界各国の文化や歴史、または人との交流を体験するものである。
ここで登場したユースホテルとはなにか。100年以上前にドイツで生まれた宿泊施設である。その名の通り、青少年少女の旅が安全に進むように、また費用も安価に設定し、安心できる宿泊場所を提供するという運動であり、それにより生まれた。歴史も古く、日本を含め世界各国にそのネットワークが構築されており、多くの宿泊施設が存在する。

現在のユースホテルは、年齢問わず、小さな子どもから年配の方まで、幅広い層に利用されているが、ホステリングは、このユースホテルを利用し、異文化コミュニケーション、人々の交流を深めることだ。

このようにホステリングの歴史はユースホテルとともにある。

ホステリングの歴史・沿革<

その歴史を見ていくと、ドイツの小学校教師リヒャルト・シルマン(1874-1961)が、子どもたちに野外体験をさせたいという思いのもと、その基点となる宿泊場所として小学校の空き教室を利用したのが始まりだ。1909年には、ドイツのアルテナという町にある古城「アルテナ城」を利用して、世界初の専用ユースホテルが誕生。このドイツ発祥の「自然のなかへ出かける足掛かりとなる宿泊施設をつくり、それを基点として利用してもらおう」というYH運動は、瞬く間にヨーロッパを始め、世界中に普及していった。

同時に、人々との交流を大切にするというホステリングの本質も育まれていったと言える。

ユースホテルは、セルフサービスという考えのもと、宿泊客が自分で食器の片付けや部屋の清掃などを行うため、青少年教育の場としても大きく評価されている。同時に、この点において他の宿とは大きく異なるが、自立や協力することなど、人生において必要なものを学べる空間でもる。

ホステリングの歴史・沿革

日本では1951年にこのユースホテル、ホステリングの考えが浸透し始めた。そして、翌年には13軒のユースホテルが誕生。現在まで子どもたちの教育の面で、大きな役割を果たしている。

現在のユースホテルは、青少年教育の場としてだけではなく、様々な体験活動や国際交流および観光の拠点として、子どもたちだけに限らず、幅広い年齢層に利用され、会員数は世界中で非常に多い。

ホステリングの概要

ホステリングの歴史・沿革<

ホステリングには2つの方法がある。

1つは登録されたユースホテルの公認指導者(ホステリングインストラクター、ホステリングディレクター)が、事前にテーマやコース、交通機関、宿泊場所などを決めて、参加者を募集し、実施する、というもの。主に団体での行動となり、公認指導者やユースホテルのマネージャーがリーダーとなり、参加者を引率する。日本では全国のユースホテル、または支部協会などで実施しています。

もう1つは、ユースホテルを基点として、個人や家族、グループまたは、前日にユースホテルで知り合った者同士がユースホテル周辺の文化や歴史などを体験する方法。ユースホテルは、単に宿泊するというよりは生活をするための施設である。そこに宿泊した者が互いに交流を持ち、様々な情報交換をするとともに、一緒に行動をすることも珍しくない。
ホステリングには特に決められたルールは存在しない。子どもたちの自主性、自由な発想を育ている意味もある。また、勝敗もなく結果がすぐにわかるものでもない。それぞれが自分の嗜好にあったものを体験することで、生涯学習の1つとして人生経験を豊富にする活動だといえる。

公式サイト

財団法人 日本ユースホステル協会