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国際情報
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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

ライフセービング

実際の救助活動で要求される判断力や精神力またそれに対応できる肉体を磨く競技

日本ライフセービング協会の活動

日本ライフセービング協会は、世界唯一のライフセービング国際組織である国際ライフセービング連盟(ILS)の日本代表機関として活動しています。現在は全国にクラブが設立され、認定資格を持つライフセーバーが活躍しています。

日本ライフセービング協会は「人と社会に変革をもたらす」法人として、「救命」「スポーツ」「教育」「環境」「福祉」の領域における生命尊厳の輪を普及していく社会貢献活動を行っています。

ライフセービング(Lifesaving)を直訳すると人命救助となりますが、正確には「人命救助を本旨とした社会的活動であり、一般的には水辺の事故防止のための実践活動」としています。関連団体・個人はこれを活動の基本理念として水辺での人命救助・監視活動はもちろん、新しい救助技術の普及、さらには学校教育への導入など、水辺の事故から犠牲者を一人でも少なくしようという社会活動を展開しています。

ライフセービング 目的と意義

ライフセービング競技及びライフセービング競技会は、水の事故による犠牲者をひとりでも少なくするための救助技術の向上や、ライフセービングの地域的振興、海浜などの有効利用による文化の向上とタ全思想の普及・啓発を目的としています。また、実際に海岸やプールにおいて監視・救助活動を行うことが競技参加資格の中に謳われており、ライフセーバー同士のフレンドシップを深めるとともに、その応援者、オフィシャル(競技役員)など、ライフセービングに関わるすべての人々の交流の場としての目的もあります。

競技種目は、実際の救助活動に要求される要素をベースに作られており、その実践は厳しい状況下においても救助に立ち向かうという姿勢、勇気が問われ、さらにどのような状況においても的確な判断のできる精神力と、それに対応できる肉体が要求されるものです。

すなわち競技会を目指してトレーニングするということは、結果的に実際の救助活動に役立つということでもあるのです。よって、ライフセービング競技は、あくまでも手段にすぎないということを知り、勝利を超えた究極の目的は、人命救助にあります。

ライフセービング競技会は、国際ライフセービング連盟(ILS)で規定されている種目としてアイアンマン・アイアンウーマン、ビーチフラッグスなどのサーフ競技12種目、50mマネキンキャリー、200mスーパーライフセーバーなどのプール競技10種目があります。国内大会をはじめ、世界では2年ごとに世界選手権大会が開催されており、世界中のライフセーバーが集まる一大イベントになっています。

ライフセービング 種目と概要

  種目 概要




ラン・スイム・ラン 海岸を120メートル走り、120メートル沖にある9つのブイを泳いで回り、また海岸を120メートル走る。
アイアンマンレース 220メートル沖合に設置したブイをスイムとパドルボードとサーフスキーでそれぞれ往復する。
ボードレース パドルボードで250メートル沖の3つのブイを回って帰る。
サーフスキーレース サーフスキーで300メートル沖の3つのブイをパドルをこいで回り、ゴールする。
ビーチスプリント 海岸で90メートルを走る。
ビーチフラッグス 海岸で後ろ向きにうつ伏せになり、20メートル離れた地点に競技者より少なく置かれたホースチューブを取り合う。
2kmビーチラン 海岸で500メートルのコースを2往復する。
ビーチリレー 4人が海岸で90メートルの直線を競争。トラック競技とは違い、行き違いにバトンを渡す。
ボードレスキュー 溺者の選手が120メートル沖のブイまで泳ぎ、次いで救助者がパドルボードで向かい、救助して海岸に連れて帰る。
レスキューチューブレスキュー 溺者の選手は120メートル沖のブイで待機し、救助者がレスキューチューブを使って、泳いで救助してくる。
タップリンリレー アイアンマンレースと同じコースをスイム、パドルボード、サーフスキーを3人の選手がリレーする。
CPR(心肺蘇生法)コンテスト 心肺蘇生訓練人形を使い、人工呼吸と心臓マッサージを行う。3分間でどれだけ正確にできたかを審査する。




50mマネキンキャリー 25mを自由形で泳ぎ、25m地点の水底に沈んでいるライフセービング用マネキンを引き上げて残り25mをマネキンを抱えて泳ぐ。
100mマネキンキャリー・ウィズフィン 足ひれを付けて50mを自由形で泳ぎ、ターン側の水底に沈んでいるマネキンを引き上げ、残り50mをマネキンを抱えて泳ぐ。
100mマネキントゥ・ウィズフィン フィンとレスキューチューブをつけて50m泳ぎ、残る50mをレスキューチューブでマネキンを引っ張って泳ぐ。
100mレスキューメドレー 50mを自由形で泳ぎ、続けて20m(女子は15m)の潜水をし、水底に沈んでいるマネキンを引き上げて残りの30m(女子は35m)をマネキンを抱えて泳ぐ。
4×25mマネキンリレー 一体のマネキンを25mずつ泳いで運ぶリレー。
4×50m障害物リレー スタート側及びターン側の壁からそれぞれ12.5m地点に設置された2ヶ所の障害物(深さ70cmのネット)の下を潜り抜けながらそれぞれ50mを自由形で泳ぐ4人のリレー。
4×50mメドレーリレー 第1競技者は50mを自由形で泳ぐ。第2競技者は足ひれを付けて50mを自由形で泳ぐ。第3競技者は足ひれを付けないでレスキューチューブを肩に掛け50mを泳ぐ。第4競技者は足ひれを付けて肩にレスキューチューブに第3競技者を両手でつかまらせ、それを引いて50mを泳ぐ。
200m障害物スイム スタート側及びターン側の壁からそれぞれ12.5m地点に設置された2ヶ所の障害物の下を潜り抜けながら200mを自由形で泳ぐ。
200mスーパーライフセイバー 75m泳ぎ、水中のマネキンを引き上げ100mまで泳ぐ。マネキンを放し、フィンとレスキューチューブを装着し50m泳ぐ。150mの地点でマネキンにレスキューチューブをつけゴールまで引っ張る。
ラインスロー スタートの合図で救助者はスローラインを回収し、溺者役に投げ返しプールの端まで水中を引っ張る。

お問い合わせ先

公益財団法人 日本ライフセービング協会