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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

ラクロス

女子は華麗&ハード、男子はスピーディーかつ激しい攻防が見所の、地上最速の格闘球技

歴史と沿革

1986年に産声を上げた日本のラクロスも今やスポーツとして定着し、北海道から九州まで、大学生を中心に、高校生から社会人に至るまで選手層は広がってきている。

ラクロスの起源は17世紀に遡る。原型は、北米インディアンが戦闘用の訓練に用いていた格闘技。これをカナダに入植してきたフランス系移民が発見し、彼らの手でルールなどが定められ、スポーツ化したもの。「ラクロス」の語源はフランス語。当時、インディアンが使用していた道具が、僧侶が持つ杖(Crosse)に似ていたことから「La-Crosse」と呼ぶようになった。

19世紀後半にカナダの国技となり、以降、各国へと普及していった。カナダ、アメリカ、オーストラリア、イギリス、日本などを中心に盛んに行なわれ、近年ドイツ、スウェーデン、中国、韓国、アルゼンチンなどにも普及し、現在14カ国が国際連盟に加盟し、世界の競技人口は約60万人にのぼっている。

日本全国で加盟約360チーム、競技人口は男子約5500人、女子約1万2500人、合計約1万8000人を数える。また、低年齢層から高齢者の方まで、気軽に楽しめる「ソフトラクロス」も全国に普及している。

過去4度、オリンピックで公開競技として行われており、男子のワールドカップは1967年から(第2回大会は74年に開催)、女子は1982年から開催されている。現在では4年ごとの開催で、日本は男子が94年から、女子が93年から公式参加している。また過去、日本でも、96年には男子のU19ワールドカップ、97年には女子ワールドカップ(開催地はいずれも東京・江戸川区)を招致している。2001年、イギリスにおいて行われた女子ワールドカップにおいて、日本は8カ国中7位。なお、男子は2002年7月にオーストラリアで開催されるワールドカップ(前大会は11カ国中8位)に出場が決まっており躍進が期待される。

競技方法と特徴

ラクロスは、棒の先に網のついたスティック(クロス)を使い、テニスボール大の硬質ゴム製のボールを、180センチ四方のゴールまで運んで得点を競う団体球技である。シュート・スピードが時には時速150kmを超えることから、<地上最速のスポーツ>と呼ばれることもある。フィールドサイズは男女共サッカーとほぼ同様だが、ルールおよびそのスポーツとしての性格も、男女で異なっている。いわば別個のスポーツである、という考え方も成り立つ。

女子ラクロスは12人対12人、25分×2の前後半制(ハーフタイム10分間)で行われる。ミニスカートにポロシャツというファッショナブルないでたちとは裏腹に、実際のゲームはスピーディでエキサイティング。体への接触はファウルになるが、相手スティックに自分のスティックを打ち当て、パスやシュートを阻止する攻撃は許されている。また、アイスホッケーのようにゴール後ろの領域もゲームエリア内だということも大きな特徴。ゴール後ろからのセットプレイは他のスポーツでは見ることのできない、ラクロスならではの見所。女子ラクロスは華麗でハードなフィールド球技といえる。

男子ラクロスは10人対10人、20分×4のクオーター制で行われるところからも、アメリカンフットボールの要素が濃くなっている。スピーディな展開の中での、金属製のスティックによる激しい攻防、女子とは違い、ハードなボディコンタクトが特徴。選手はみな、上半身にヘルメット、ショルダーパッド、グローブなどの防具を装着。ゴール前には、時速150キロを超えるシュートを体を張って阻止する<ゴーリー>と呼ばれるゴールキーパーが立ちはだかる。男子ラクロスはまさにフィールドの格闘球技といってもいい。

お問い合わせ先

一般社団法人日本ラクロス協会