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ソチオリンピック ボランティア奮闘記
西川 千春 氏

第2回 活動開始

巨大なメインメディアセンターの内部

恥ずかしながらついこの間までソチが何処にあるかが分からなかった。
黒海沿岸のリゾート地であるソチは温暖な気候で、冬でも氷点下になることはめったにないそうだ。しかし山が海岸近くまで迫っているので、一時間も行けば雪景色となる。スキーなどの競技は山間部(マウンテン・クラスター)で行う。
海岸部(コースタル・クラスター)にはスケート、アイスホッケー、カーリングなどの各競技場と開会・閉会式を行うメーンスタジアムがあり、選手村、メインメディアセンター、関係者のホテル、宿舎が隣接している。

それにしてもまだいたるところで工事中。まあどうにか開会には間に合わせるだろう。競技場からソチの街の中心までは電車で30分以上離れており、ロンドンの時ほどにぎわっている感じはしない。人口も40万人強とそれほど多くないので当然だが、それでもオリンピックの表示やパブリックビューイングの設定が行われて準備は進んでいるようだ。一方、テロに対する警戒は異常なほどで、駅や主要道路にはいたるところに警官・兵隊が配置され、一日何回もセキュリティーチェックを受ける羽目になっている。

ソチ中心部にあるオリンピックマスコット

さて、ユニフォームと身分証明カードを支給された我々は、翌日から活動場所となるMMCに出向いた。一部のボランティアは既に仕事を始めているものの、MMCに配属された通訳チーム(ランゲージサービス、略してLANS)は実質現地入りするボランティアの第一弾となる。言ってみればパイオニア=開拓者なのだ。
まさに開拓者にふさわしく、宿舎、会場、交通などのサポートは準備が十分整っていない。そんな中でいろいろ試しながら、フィードバックをしていくのも我々の役目らしい。何しろはじめの数日はスタッフのための専用バスもろくに動いてないのだ。

初日の5時起き、ぎゅうぎゅう詰めの乗り合いミニバスに乗り込んでMMCの入り口についてみると、何と通行パスのデータが翌日からの勤務になっていて入れない! マネージャーが特別許可を取って会場入りしたのは2時間経った後だった。それでもほとんどが20歳前後のボランティアたち(当然私を除く)は、修学旅行のノリで楽しく騒いでいるではないか。取材に来たY新聞カメラマンM氏の言われるままジャンプしたりして喜んでいる。こりゃあ開き直ったほうが勝ちだと思った。

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