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ソチオリンピック ボランティア奮闘記
西川 千春 氏

仲間たちからの寄せ書き

仲間たちからの寄せ書き

この問題点は特に専門知識や経験が要求される職種において顕著に現れる。オリンピックボランティアの場合、通訳は重要な部門であり、サービスを提供する相手先は組織内の報道部門、医療、アンチドーピングなどとなる。組織外向けには選手・関係者や放送局、新聞社が対象だ。一般の観客は対象とはならない。

今回ソチ2014ではロシア語環境という事情もあり、選手とオリンピック報道サービス(OBS)、ニュースサービス(ONS)を相手にする試合後のインタビューなど、最前線での仕事をほとんどプロの通訳に委託している。したがってボランティア通訳の仕事は限られたサポート的業務にならざるを得ない。
ロンドンではインタビューも含め全てボランティアの通訳で対応していた。卓球や柔道など7種目を行ったエクセル会場で我々100人以上のボランティア通訳が20数ヶ国語を操っていたのとは対照的である。

ボランティアとは与えられた状況の中で何の見返りも求めず働くことである。オリンピックに参画できたことだけを持って目的の達成とするべきである。とはいえ、さすがに開会式のお祭りをテレビで観ていると残念だな、という気持ちはわいてくる。競技場での緊張、声援、音楽が一体となった興奮の異次元空間を体験できないのは非常に悔しい。

送別会:ダントツ最年長だか結構同化?

送別会:ダントツ最年長だか結構同化?

一方で、明るく、好奇心にあふれた若い仲間たちと3週間一緒に生活し活動できたのは何物にも代えがたい経験だ。どういうわけか、コリンと私の部屋は皆の集合場所のようになっていていつも誰かが入ってくる。旧暦のロシア正月には30人にも膨れ上がって、セキュリティーに注意されてしまったほどだ。
それにしても若いロシア人の日本に対する興味は半端ではない。政治、歴史から食べ物、アニメ、J-POPに至るまで何でも知りたいようだ。彼らといろいろ話をして、少しは勉強になったのではないかと思う。少なくとも何人かはPerfumeのファンになったはずだ。

いよいよソチを離れる日が近づき、仲間たちが私の送別会を開いてくれた。LANSチーム全員が揃ったのには本当に感激した。おまけにマネジャーのジュリアやイレーナたちも来てるのにはびっくりした。そして最後に、「次は東京で会おう。ひょっとするとリオかもしれないな。」という言葉をお互いにかけて別れることになった。
マネジャーの一人、スヴェルターナは是非東京2020で仕事をしたいそうだ。履歴書を送るから宜しく、とのこと。どうやら私のオリンピック遍歴はこれからも続くようだ。3週間という短いロシア滞在だったが、楽しい体験だった。それではこの愛すべきロシアとその仲間たち。また近いうちに会おう。до свидания! (ダスビダーニア!)

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