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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

合気道

心身錬成の「道」として完成された生命の尊厳を肯定する現代武道

歴史と沿革

合気道は、開祖・植芝盛平(1883~1969)が、日本伝統の武術を「道」へと発展させた現代武道。1931年、現在の新宿若松町に専門道場(現在の合気道本部道場)が建設され、ここを拠点に活動が始まりました。1941年には茨城県岩間町に野外道場を設け、1969年に開祖が逝去すると植芝吉祥丸(1921~1999)が道主を継承し、率先して国内外への合気道の普及にあたるとともに組織の発展・運営に努めました。1999年からは、植芝守央(1951~)が道主となり更なる飛躍に備えています。

合気道はいたずらに力に頼り、他人と相対して強弱勝敗を争うことをせず、互いに切磋琢磨を図り自己の人格的完成を求める心身練成の武道であり、したがって競技体系をとらず、日々技法の反復練習を行い、人間の内面的充実を図ることを主眼としています。

合気道の技法は、間合いを活かして一瞬に相手の死角=側面に入る「入身」と、身体の中心をしっかりさせて用いる「円転」のさばきをもとに成り立っています。

習練法の特徴として足腰鍛練を目的とした座り技と、逆手を用いない順手の関節技が挙げられます。その技法は自ら攻撃することをせず、自らに加えられる暴力のみを制するもので、相手を殺傷することはありません。生命が軽んじられる風潮にある現代において、最も普及が求められる武道といえるかもしれません。

国内外への発展

合気会は1948年、合気道に関する唯一の公益法人として、文部省より財団法人の認可を受け、戦後の合気道の発展に弾みがつきました。1954年頃から国内各地で支部道場が開設され、 各大学や実業団でも合気道クラブが結成されていきます。 1960年には合気会主催の第一回全日本合気道演武大会が開催され、以後毎年回を重ね、現在は出場者約6,000名を数える大会となっています。

外郭団体として1961年全国学生合気道連盟、防衛庁合気道連合会、1976年全日本合気道連盟が発足。2001年現在は、合気会公認支部約800カ所、 会社・官公庁などのクラブ約300カ所を数えています。

合気道の海外への普及は1950年頃から始まり、現在約80カ国に支部道場が設置されています。1976年に国際合気道連盟(IAF)が結成されました。 1984年、IAFは国際競技団体総連合(GAISF)の正式会員となり、国際ワールドゲームズ協会(IWGA)主催のワールドゲームズ大会には、第3回大会(1989)より毎回参加しています。

近年は各国組織による自主的活動も活発化し、日本政府による国際交流基金の指導者派遣、国際協力事業団の青年海外協力隊による指導者派遣等も追い風になっています。

合気道がわずかの期間で全世界に広がったのも、心身練成の「道」として人種・国境を越えて認められたからといえるでしょう。合気道は21世紀の新しい人類の文化として、大きな役割を担っています。

お問い合わせ先

公益財団法人 合気会