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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

サーフィン

「実力」と「よい波を選ぶこと」が勝敗を左右する競技

近年では、サーフィン関連のCMがテレビで流れない日がないくらい、サーフィンがポピュラーになっています。

ところで、サーフィンはいつ日本に入ってきたのか、世界のどこの国で行われているのか、競技として成り立っているのか、どうようにして勝敗が決まるのか、理解している人は少ないと思います。

日本のサーフィンの始まり

近代サーフィンは、1910年代にハワイの英雄デューク・カハナモク(100m自由形ゴールドメダリスト)が初めて木製サーフボードにフィンを付けたサーフィンを始めたのがきっかけとなりました。やがてそのスタイルが、カリフォルニア、オーストラリアへと普及していきました。

日本に広まったのは、1960年代。鴨川海岸(千葉)や鵠沼海岸(藤沢)などで進駐軍の軍人がサーフィンを楽しんでいる姿を見た地元の若者が、サーフボードを借りてサーフィンをしたり、木製のサーフボードを製作するのがきっかけとなって、普及していきました。1965年には、約80名によって「日本サーフィン連盟」が設立されました。

日本にサーフィンが入ってきて約45年。現在、サーフィン愛好者は200~300万人といわれ、マリンスポーツの中心的な存在であると言えるでしょう。Tシャツ等のファッションは、文化としても普及、定着しています。また、サーフィンから始まったスポーツとして、スノーボードやスケートボード、ウィンドサーフィンが知られています。

世界のサーフィン

世界でサーフィンを楽しんでいる国は、ISA(インターナショナルサーフィンアソシエーイション)加盟国の40ケ国とそれ以外の国々も合わせて、3,000万人近い人々がサーフィンを楽しんでいると言われています。

世界にはオーストラリア、カリフォルニア(アメリカ)、ブラジル、ハワイ、フランス、タヒチ、南アフリカなどの強豪国があります。最近では、フランスをはじめポルトガル、スペイン、イギリスなどヨーロッパ各国が急進的に伸びています。そのなかで日本の実力はどのくらいかと言うと、2004年の世界選手権では16位で中位グループです。

サーフィン競技の見方

競技としてのルールをあまりご存知ない方は、波に多くの回数乗った選手や長い距離を乗った選手、派手なアクションをした選手などに注目して、実際の順位が予想していた順位と違ったなんてことがよくあると思います。

競技としてのサーフィンは、各選手のライディングをテクニックで審判がジャッジし、勝敗が決まる採点競技です。

サーフィン用語では、試合の組み合わせのことをヒートと言います。1ヒートは2〜5人の対戦人数で、制限時間は通常20〜30分。その間に各選手が海に出て、1人10〜12本程度の波に乗り、その内の点数が高かった2本の合計点が順位に反映されます。試合条件は大会や波の状況等により変更されますが、「1つの波に乗れるのは1人だけ」が大原則です。崩れる直前の波の頂上をピークといい、ピークに最も近い人にその波に乗る権利、「優先権」があります。つまり、選手たちはいい波をつかむために、まずは優先権をとれる位置を確保する一方、優先権を持った選手の邪魔をするとペナルティーが課されることになり、減点の対象になります。波をめぐる選手同士のかけひきも見どころの一つ。波に乗らないふりをして乗ったり、パドリングを開始するふりをして実際はいかなかったりすることで、他の選手を翻弄することもあります。

審判が採点で評価するのは技の質です。それぞれ技に決められた点があるのではなく、審判が総合的に見て判断するため、いくつかの技が流れるように連続していると印象も良くなり、高く評価されます。いかに良い波を捉えて難易度が高く創造的で質の高い技を繰り出すか、ライディング全体がダイナミックでスピードがあるかが、サーフィンの見どころと言えるでしょう。

優秀な選手でも波に乗らないと勝てません。また、得点を得られる良い波を選ぶ事も重要なポイントです。つまりサーフィン競技は、「実力」と「よい波を選ぶこと」が勝敗を左右する競技と言えるでしょう。

お問い合わせ先

日本サーフィン連盟

一般社団法人 日本サーフィン連盟