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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

サイクルフィギュア

華麗でアクロバティックな自転車競技の芸術は、魅了と興奮の連続。

サイクルフィギュアの歴史・沿革

19世紀の後期に自転車を娯楽として楽しむ人たちやクラブが、祭りや集会などで自転車ショーとして開催したのがサイクルフィギュアの歴史の始まりだ。自転車を人が操り、見る人を魅了する。通常、自転車競技はスピードを競うものが多いが、このサイクルフィギュアは自転車上での“演技”が評価される。想像する自転車競技を覆す内容のはずだ。

アクロバティックな曲乗りからグループによるマスゲーム的なものまで、バラエティーに富んだ競技を堪能できる。

現在の競技規則の原形が取り入れられたのは、1928年に開催されたドイツ選手権大会である。以後、ヨーロッパ選手権に拡大され、正式に世界選手権大会が行われるようになったのは、1956年のコペンハーゲン大会からとなっている。現在、各国の選手が大会に参加している。

日本のサイクルフィギュアの歴史は、1978年に日本サイクルサッカー連盟(現日本室内自転車競技連盟)内にサイクルフィギュア委員会が設立されたのがスタートだ。そして、1985年に全日本選手権大会が開催。本格的に国内でサイクルフィギュアが広がりをみせ始めた。

1998年の第1回アジア大会では、女子シングルで優勝、男子シングル準優勝という記録を残した。その後アジア内で各国に後れをとるも、若い世代の選手が台頭してきている。一方で、日本での全競技人口は未だ少数であるのが現状で、今後、競技力・認知力をUPさせるのにはよりいっそうの普及・育成が必要となっている。

サイクルフィギュアの概要

サイクルフィギュアは英語でアーティスティックサイクリングと呼ばれる。フィギュアスケートやシンクロナイズドスイミングの様に、指定エリア内(ドライビングエリアといわれる)で演技し、技の美しさや、難しさを競うスポーツだ。

競技はシングル、ペア、4人制の3種類あり、約200種類の中から選択した技を5分間で演技します。技の種類は大きく分けると二輪走行系、一輪走行系、ターンジャンプ系、移行系に分類される。倒立走行や、フィギュアスケート同様のスピンなども見られ、観戦時盛りがるポイントも多い。

サイクルフィギュアのルール

サイクルフィギュアの技にはそれぞれ難しさに合わせ、点数が細かく設定されている。難しい技や時間のかかる技、そして、失敗しやすい技には高い点数が設定されている、ということになる。その中から、競技者自身が演技する技を選び出し、予め申請する。演技時間は5分間。

走行系の技ではハーフサークル(半円)、サークル(円)、または、エイトサークル(8の字)を描ききらないと減点となる。さらに、走行中のふらつきや落車はもちろんのこと、完成された完全な姿勢でなければ減点になる。

ペアの競技では、前半が2台の自転車で、後半は1台の自転車に二人乗りで演技を行う。2台の時は二人が同時に同じ技を行い、同時性も採点の対象となる。1台の自転車に二人で乗る演技では、技と技の切り替えを1台の自転車上で行うことになるので、スムーズに切り替えられない場合には時間がかかり、規定時間内に行える技の数が少なくなってしまう。

サイクルフィギュアのコート・用具

【サイクルフィギュア用自転車】
バーよりも一段高く平行になっているハンドルグリップ、幅が広く後方の反りあがったサドル、フリー機構(※)がなく固定されたギアなど、演技を行うにあたっていろいろな技がやりやすいように設計された特殊な自転車を使用する。

サイクルフィギュアのコート・用具

(※)フリー機構:ペダルを逆回転しても、タイヤは駆動せず、ペダルだけが空回りする構造のこと。サイクルサッカー用自転車にはこの機構がないため、ペダルを後ろに漕ぐと、バックができる。

【競技用コート】
サイクルサッカーと同じコートを使用する。ただし、フィギュア用のラインが描かれている。

サイクルフィギュアのコート・用具

公式サイト

日本室内自転車競技連盟