Search
国際情報
International information

「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

知る学ぶ
Knowledge

日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

ナスターレース

子どもたちのスキー競技力UPを。スキーのハンディキャップレース。

ナスターレースの歴史・沿革

ナスターレースの歴史・沿革

ナスターレースは米国発祥のアルペン競技。ナショナルスタンダードレース(National Standard Race)を略した言葉である。ナスターレースの最大の特徴は、各地のスキー場に設置されたタイム計測器でハンディを取得し、参加者のタイム差をナスターレースポイント(NST-P)で表していること。そのため、環境が異なる大会であってもポイントで比べることができ、地元にいながら全国各地の選手と競うことができるアルペン競技と言える。

日本には1981年より導入され「ナスターレース」としてゲレンデスキーヤーにもアルペン競技に親しんでもらえるよう、各地のスキー場にコイン式タイム計測器を設置するとともに普及していった。

現在では、ポイントを算出するシステムを大会に活かし、小・中学生が多く参加する大会を中心に、全国の各レースでナスターレースポイントが導入されている。また、ナスターレース協会主催の大会では、海外で行われる国際スキー連盟(FIS)に認定された国際大会、FISチルドレンレースに派遣する選手が選抜される。

このように、ナスターレースは、未来の子供たちのために、アルペン競技を身近に感じてもらえるように普及が進んでいる。

ナスターレースの概要

ナスターレースの概要

通常、スキーのアルペン競技大会はタイムで順位を競いますが、競技が行われるコースの長さ、斜度、旗門数などが会場によって異なるため、同じ大会以外のタイムを比べることができない。ナスターレースは基準となる選手(ナショナルペースセッター)を一人定め、その選手が該当大会で滑走した場合の仮想タイムと、大会参加選手のタイム差を「ナスターレースポイント」として算出する(ナショナルペースセッターは、全日本アルペンナショナルチームの現役選手が務める)。つまり、標準(National Standard)により、環境が異なる大会であってもポイントで比べることができるという、画期的な側面を持つ。

ナスターレースのルール

基準となる選手(ナショナルペースセッター)を一人定め、その選手が該当大会で滑走した場合の仮想タイムと、大会参加選手のタイム差を「ナスターレースポイント」として算出する(ナショナルペースセッターは、全日本アルペンナショナルチームの現役選手が務める)。

ナスターレースのルール

日程や地域が異なっても基準となる選手は一人。遠く離れた地域で大会に参加している選手のポイントと自分のポイントを比べるなど、タイムや他者の視覚によるイメージではなく「ポイント」によって上達の度合いを自覚できるので、目標設定などにも役立てることができる。

【ポイントの算出】
ポイントはタイム差を%で表したものとなる。例年12月下旬~1月上旬に行われるペースセッティングトライアルで、ナショナルペースセッターと各地のペースセッターがトライアルを行い、各地のペースセッターのオフィシャルポイントが算出される。ペースセッターはシーズン中に行われる地元大会で前走し、ナショナルペースセッターが滑走した場合のパータイム(仮想タイム)を逆算する。パータイムと大会参加者のタイムで、大会参加者のナスターレースポイントが算出される。

ナスターレースのルール

【種目とルール】
現在はアルペン競技の大回転種目とコンビ種目でポイントが算出できる。大会のコースの長さや斜度、旗門数などの制限はないが、ペースセッティングトライアルに参加したペースセッターが大会当日に前走することが必須条件である。
また、このナスターレースポイントを導入している大会のほとんどに成長期の子どもたちが多く参加しているため、ナスターレース協会ではFISチルドレンレースのルールに近い環境とヘルメット、バックプロテクターなどの装備を推奨している。

公式サイト

NPO法人 ナスターレース振興会