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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

スポーツカイト

空中のシンクロナイズドスイミング

スポーツカイトの歴史・発祥

スポーツカイトの歴史・発祥スポーツカイトのの歴史・発祥

スポーツカイトは1980年代のアメリカで誕生以来、またたく間に人気を博し世界中へと普及した。何よりも風を味方にするスピード感が魅力のスポーツである。また、空中のシンクロナイズドスイミングとも形容される通り、計算された構成力、高い技術力が求められる最先端のスポーツともいえる。

一般にいう凧上げは、1本の糸や紐によって上げられるが、スポーツカイトは2本の糸を持つ操作性のある「カイト」によって、技術と芸術性を競い合う。元になっているといわれるのは、第二次世界大戦中のアメリカ海軍のターゲット・カイトだ。射撃の訓練用に使用された凧は、2本のラインで操縦され、四方八方に飛び回る特性から、射撃訓練には最適だったと言われる。
このように、スポーツカイトが競技として誕生したのは1980年代ではあるが、その歴史を辿ると、戦時中から現在の形に類似したものは存在していたのだ。

誕生以来急速に普及が進んだ理由としては、年齢や性別の制限はなく、身体で風を感じながら楽しめるという、それまでにはない新しいスポーツの形・魅力を提供したことにある。

日本においても、多くのフライヤーが熱気あふれる中でスポーツカイトを楽しんでいる。競技力も向上し、2008年フランスで行われた世界選手権では日本の「チーム airrex」が念願の優勝を果たした。新しい形のスポーツとして、その地位を確立するとともに、テーマパークなどのショーやイベントなどにも積極的に取り入れられるなど、エンターテインメントの分野でも注目されている。

スポーツカイトの概要

一般的にスポーツカイトには、2本の糸(ライン)がついている。この2本のラインを、引いたり緩めたりすることにより、カイトを操ることが可能となる。慣れてくると色々な図形を空に描いたり、曲にあわせて飛ばしたり、トリックをさせたり、カイトを自由自在に操ることができる。

スポーツカイトのルール

スポーツカイトのルール

競技は大きく分けて、1人で演技をする「個人」、2人で演技をする「ペア」、3人以上で演技をする「チーム」の3種類に分類され、さらに決められた図形通りに正確にフライトする「規定」、音楽に合わせて表現する「バレー」に分けられる。
それらの演技を、5人のジャッジ(審査員)がそれぞれの詳細な項目に点数をつけた合計点で競い合う競技となっている。

競技は、国際ルールである「インターナショナルスポーツカイトルールブック(IRBC)」に基づいて実施される。そのなかで競技時間や競技エリア、各ジャッジの役割などが細かく規定されており、また、「ペナルティ」「安全」「スポーツマンシップ」「オフィシャルスタッフ」「競技中のアドバイス」「抗議」「ペア・チームメンバー」の各ルールについて明記され、なかでも「安全」が重視されている。

スポーツカイトのコート・用具

写真提供 全日本スポーツカイト協会

スポーツカイト本体、ライン、ハンドルまたはストラップ。動きやすい服装を選び、滑りにくい靴底の運動靴、サングラスなどを使用する。

スポーツカイト本体は型で分けると、デルタ型、ダイヤ型などがある。
現在はデルタ型が主流で、ダイヤ型はショーやイベントのみで使用される(写真は全てデルタ型)。また、ライン(糸)で分けると、1本のラインで操作する「シングルライン」、2本のラインで操作する「デュアルライン」、4本のラインで操作する「クワッドライン」のほか、3本というものも存在する。

スポーツカイトを揚げる際は、事故防止のため、高圧電線の近くや狭い所、人ごみのなかは避けるよう注意が必要である。

公式サイト

全日本スポーツカイト協会