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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

スポーツライフ・データ2016

笹川スポーツ財団では、2016年6月から7月にかけて「スポーツライフに関する調査」を、全国18歳以上の男女3,000人を対象に実施しました。(今まで20歳以上だった対象者を今回から18歳以上に変更)本調査は、1992年から2年ごとに実施している全国調査で、今回で13回目。過去24年分のわが国成人のスポーツライフの動向を把握することが可能です。最新の結果の中からポイントをご紹介します。

調査結果

1. 運動・スポーツ実施状況

運動・スポーツ実施率は減少傾向に

過去1年間の運動・スポーツ実施率は、調査を開始した1992年から増加を続け、2012年には週1回以上(59.1%)、週2回以上(49.3%)ともに過去最高の値を記録した。前回(2014年)調査ではそれぞれ57.2%、47.5%と減少に転じ、今回もそれぞれ56.0%、45.1%と減少傾向が続いた。運動・スポーツ実施率は減少局面を迎えたといえる。

図1

【図1】定期的な運動・スポーツ実施率の年次推移

注)2014年調査までは20歳以上を調査対象としているが、2016年調査は18・19歳を追加した。
資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2016 (p.75 【図1-4】)

2. スポーツボランティアの実施状況

スポーツボランティアの実施率は減少

過去1年間にスポーツボランティアを行ったことが「ある」と回答した者は全体の6.7%で、2014年調査から1.0ポイント下がった。2010年に8.4%と最高値となってから減少傾向にある。

図2

【図2】スポーツボランティア実施率の年次推移

注)2014年調査までは20歳以上を調査対象としているが、2016年調査は18・19歳を追加した。
資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2016 (p.102 【図6-1】)

3. テレビでのスポーツ観戦状況

男性の6割が「プロ野球」、女性の6割が「フィギュアスケート」をテレビで観戦

過去1年間にテレビで観戦したスポーツ種目は、「プロ野球(NPB)」が53.8%で1位、「高校野球」が48.4%で2位、「フィギュアスケート」が46.2%で3位となった。性別にみると、男性は「プロ野球(NPB)」64.9%、女性は「フィギュアスケート」59.1が最も高い。また、ほとんどの種目で女性より男性の方が高い観戦率を示したが、「フィギュアスケート」(男性33.2%、女性59.1%)「バレーボール日本女子代表試合」(男性38.4%、女性47.1%)「バレーボール日本代表試合」(男性30.9%、女性39.4%)は女性の値が顕著に高かった。

【表1】テレビによるスポーツ観戦種目別観戦率(全体・性別:複数回答)
全体(n=3,000)
順位 種目 希望率(%)
1 プロ野球(NPB) 53.8
2 高校野球 48.4
3 フィギュアスケート 46.2
4 サッカー日本代表試合(五輪代表含む) 45.3
5 マラソン・駅伝 43.2
6 バレーボール日本女子代表試合(火の鳥NIPPON) 42.7
7 大相撲 38.0
8 プロテニス 36.5
9 バレーボール日本代表試合(龍神NIPPON) 35.2
10 サッカー日本女子代表試合(なでしこジャパン) 30.9
11 Jリーグ(J1、J2、J3) 25.3
12 プロゴルフ 23.5
13 格闘技(ボクシング、総合格闘技など) 19.9
14 メジャーリーグ(アメリカ大リーグ) 19.7
15 ラグビー 19.0
テレビで観戦した種目はない 12.0
男性(n=1,491)
順位 観戦種目 観戦率(%)
1 プロ野球(NPB) 64.9
2 高校野球 53.5
3 サッカー日本代表試合
(五輪代表含む)
51.0
4 大相撲 42.9
5 マラソン・駅伝 42.6
6 バレーボール日本女子代表試合
(火の鳥NIPPON)
38.4
7 プロテニス 37.2
8 サッカー日本女子代表試合
(なでしこジャパン)
33.3
9 フィギュアスケート 33.2
10 Jリーグ(J1、J2、J3) 31.7
プロゴルフ 31.7
12 バレーボール日本代表試合
(龍神NIPPON)
30.9
13 格闘技
(ボクシング、総合格闘技など)
30.7
14 メジャーリーグ
(アメリカ大リーグ)
29.6
15 ラグビー 24.1
テレビで観戦した種目はない 10.4
女性(n=1,509)
順位 観戦種目 観戦率(%)
1 フィギュアスケート 59.1
2 バレーボール日本女子代表試合
(火の鳥NIPPON)
47.1
3 マラソン・駅伝 43.7
4 高校野球 43.3
5 プロ野球(NPB) 42.9
6 サッカー日本代表試合
(五輪代表含む)
39.6
7 バレーボール日本代表試合
(龍神NIPPON)
39.4
8 プロテニス 35.9
9 大相撲 33.1
10 サッカー日本女子代表試合
(なでしこジャパン)
28.5
11 Jリーグ(J1、J2、J3) 19.0
12 プロゴルフ 15.4
13 ラグビー 14.0
14 メジャーリーグ
(アメリカ大リーグ)
9.9
15 格闘技
(ボクシング、総合格闘技など)
9.1
テレビで観戦した種目はない 13.6

資料:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2016 (p.98 【表4-5】)

スポーツライフに関する調査2016 概要

調査対象
  1. 母集団;全国の市区町村に居住する満18歳以上の男女
  2. 標本数;3,000人
  3. 地点数;市部273地点、郡部27地点、計300地点
  4. 抽出方法;割当法
調査時期
2016年6月10日~7月10日
調査方法
訪問留置法による質問紙調査
訪問留置法とは、調査員が回答者宅を訪問して調査票を配布し、一定期間内に回答を記入してもらい、調査員が再度訪問して調査票を回収する方法のこと。
調査内容
  1. 運動・スポーツ実施状況:
    実施の有無、種目(主な5種目)、実施頻度、実施時間、運動強度、今後行いたい運動・スポーツ種目、今後最も行いたい運動・スポーツ種目、スポーツツーリズム、スポーツ情報へのアクセス行動、スポーツ以外の活動
  2. 運動・スポーツ施設:
    利用施設・場所、施設のタイプ
  3. スポーツクラブ・同好会・チーム:
    加入状況、加入スポーツクラブ・同好会・チームの種類、過去に加入していたスポーツクラブ・同好会・チーム、加入希望
  4. スポーツ観戦:
    直接観戦の有無、直接スポーツ観戦種目、直接観戦頻度、今後直接観戦したいスポーツ種目、テレビ観戦の有無、身近なスポーツの観戦の有無、身近なスポーツの観戦希望、テレビ観戦の有無、テレビ観戦種目、 今後テレビで観戦したいスポーツ種目、好きなスポーツ選手(種目名含む)
  5. スポーツボランティア:
    スポーツボランティア活動の有無、活動内容、活動頻度、活動希望、活動希望の内容、潜在活動の有無
  6. スポーツ活動歴:
    組織への加入の有無、実施種目
  7. 日常の生活習慣・健康:
    朝食の摂取状況、喫煙状況、平日・休日の就寝時刻・起床時刻、体力の主観的評価、座位時間、睡眠状況、気分障害
  8. 2020年東京オリンピック・パラリンピック:
    直接観戦したい種目、ボランティア活動希望、オリンピック・パラリンピックのイメージ
  9. 個人的属性:
    年齢、性別、身長、体重、婚姻状態、家族構成、職業、学歴、世帯年収
  10. 自由記述:
    スポーツに対する思い、スポーツの普及や発展に対する意見
回収結果
3,000人(男性:1,491人、女性:1,509人)

『スポーツライフ・データ2016』

仕様
A4判/191ページ
価格
3,000円+消費税
発行
2016年12月31日
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2016年度

担当研究者