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パネルディスカッション「スポーツ基本法制定後、日本のスポーツはどう変わる」

笹川スポーツ財団シンポジウム「日本のスポーツのこれからを考える」の第1部では、パネルディスカッション「スポーツ基本法制定後、日本のスポーツはどう変わる?」を開催した。登壇いただいた友近氏、増田氏、中竹氏からは、それぞれの視点でスポーツ基本法そして日本における今後のスポーツのあるべき姿を述べていただいた。

4 スポーツ権を必要とする人、しない人の権利について議論はあったか?

質問者:

友近さんにスポーツ権について、質問です。中竹さんのお話にもありましたが、私自身もスポーツ不要者がたくさんいると思います。スポーツ権を主張しない人といいますか、スポーツをする権利はあるけれども必要としていない人もいるかと思います。そのような人たちに、どう対応していくかというのがすごく重要だと思うのです。スポーツ権がありますよとわざわざ伝えなくても、スポーツをしようと思えば誰でもできます。そこで、今回の原案づくりの中で、スポーツ権を主張しない人についてなにか議論があったのかというのをお伺いしたいです。例えば、権利にとどまらず義務にしましょうというような議論はあったのでしょうか。

もう1点は、同じスポーツ権についてですが、スポーツをしたいときに、したい種目が、したい場所でできる権利までを保障する方向でこれから動いていくのかということです。あるいは、したい種目はできないけれど、この種目だったらこの時間でできますよという程度のスポーツ権を保障するのかということです。例えば、フィギュアスケートをやりたい子どもが、スケートリンクが地域にはないのですがバスケットボールだったらできますよという程度でとどめるのか、それともなんとかしてフィギュアスケートができるような環境を整えるという方向なのか、というのをお伺いしたいと思います。

友近:

ご質問ありがとうございます。大変難しいご質問です。スポーツ基本法の中のスポーツ権というのは、議員連盟の議論の中、あるいは国会審議の中では定義がされていません。自由権なのか、社会権なのかといった議論はもちろんございますが、ある一面では自由権の側面を持ち、ある部分では社会権の側面を持つというように認識されています。私自身、まさにこれから皆さまと一緒に考えていかなければいけないと思っています。

スポーツ権が必要のない人に対して、スポーツを義務とするのか、というご質問でしたが、今お話したように、フワッとしたあいまいなかたちで残しています。というのは、国会の超党派で、全会一致で可決したのですが、スポーツ権の定義を突き詰めはじめると、答えに行きつかないのではないか、最終的に法案としてまとまらないのではないかという意見も一部でありました。
ですから、ご質問に対する明確な答えにはなりませんが、例えばランニングをするときに、住んでいる地域には着替える場所がない、シャワーを浴びられる施設もない、あるいは一方で日本代表の選考基準に関して不服がある、あるいは体育館で障害者スポーツはできないと、そういったことも起こり得るのではないかなというふうには私自身考えています。

中竹さんのお話の中で、いろいろな壁を突破しなければならないというお話がありましたが、その突破口を開くためには、スポーツ庁を作って、役所の壁を取っ払うということが、ひとつの大きなきっかけになるのではないかなと考えています。

プロフィール

友近聡朗氏(参議院議員 民主党スポーツ議員連盟事務局長)
早稲田大学人間科学部卒業後、ドイツへサッカー留学。2001年に愛媛FCに入団、主将としてチームを率いJリーグ昇格へ貢献。2007年7月に参議院議員初当選。以来、「スポーツ基本法」の策定に取り組んできた。また、現在も地域でサッカー教室を開催し、子どもたちの育成に取り組んでいる。

増田明美氏(スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授)
成田高校在学中、長距離種目で次々に日本記録を樹立する。1984年のロス五輪に出場。1992年に引退するまでの13年間に日本最高記録12回、世界最高記録2回更新という記録を残す。現在はスポーツジャーナリストとして活躍中。2007年7月には初の小説「カゼヲキル」(講談社刊)を発表。厚生労働省健康大使。

中竹竜二氏(財団法人日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター)
1996年早稲田大学ラグビー蹴球部主将。卒業後、英国留学にて社会学修士課程修了。2006~09年度、母校ラグビー部の監督を務め、大学選手権優勝2回・準優勝1回。杉並区三谷小学校学校運営協議会初代会長、文部科学省「熟議」委員、内閣府「新しい公共」委員など務める。

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