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国際情報
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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

ローラースケート/インラインスケート

歴史と沿革

ローラースケートの発祥は18世紀のはじめ。氷上を滑るアイススケートの普及に刺激され、路上を滑る道具としてイギリスで考案されたといわれています。靴の底に木製の車輪をつけて走ったそうです。先輩格のブレードを意識してか、当初は1車輪でとても不安定でしたが、物珍しさも手伝って、欧米諸国で大流行しました。その後、車輪の数を増やすという「改良」が行われ(1列に車輪を並べるスタイルですから、それでもまだ不安定)、19世紀半ばにようやく現在のような前2輪、後ろ2輪のかたちになりました。安定度の面での工夫もいくつか発明され、スポーツとしての普及が始まります。ローラースケートという名称もこの頃生まれました。

1900年代に入り、屋内リンクが開設されると普及のスピードはうなぎのぼりに。と同時に、多くの競技会が開催されるようになりました。日本にローラースケートが紹介されたのは明治10年頃。本格的に行われるようになったのは明治28年頃といわれています。その後、大正時代から昭和初期にかけて全国各地でローラースケート場が開設され、大衆スポーツとしての発展を見るようになりました。

昭和28年9月に日本ローラースケート連盟が創立され、昭和30年5月には国際オリンピック委員会(IOC)承認の競技団体の国際ローラースケート連盟(FIRS)に加盟した。昭和33年に世界スピード選手権大会に初参加して以来、昭和34年にフィギュア、昭和39年ローラーホッケーの代表選手を派遣し、現在も継続して参加しています。

平成13年には世界ローラーインラインホッケー選手権大会に初出場し、第5位に入賞。また、平成4年スペインのバルセロナで開催された第25回オリンピック競技会の公開種目としてローラーホッケー競技が実施され、アジア地区代表として代表選手団を派遣しました。世界ではFIRSに80数カ国が加盟し、国内ではおよそ200万人の愛好者がいます。平成2年には(財)日本体育協会の準加盟団体に承認されました。

ルールと競技方法

ローラースケート競技には、スピード、フィギュア、ローラーホッケー、インラインホッケーの4種目があります。

・スピード競技
現在3種目の世界選手権が行われています。トラック、ロードレース、ダウンヒルレースがあり、300mのタイムトライアルから84kmのダブルマラソンまで行われます。トラック(1周200mのバンク付きリンク)では300mから2万mまでが行われ、ロードレースでは300mから84kmまで行われます。平成10年からダウンヒルレースもヨーロッパで開催されるようになり、山の上から麓にかけて一般の道路を使用してレースが行われ、タイムにより順位を決めます。タイムトライアルはタイムで順位が決まり、ポイントレース(男子1万m、女子5千m)は得点制で、決められた周回ごとに1位から3位までに得点が与えられ、完走後の得点の多い選手が勝者となります。
一団で行うエルミネーションレース(男子2万m、女子1万5千m)は、レースのいくつかの周回で選手がエルミネート(除外)されます。競技の前に選手にエルミネートの周回を説明し、その周回でゴールラインを一番最後に通過した選手が失格となり5名を残し、残った強い選手だけで競い合わせるレースです。ポイントレースとエルミネーションレースを合わせたポイント+エルミネーション(男子1万5千m、女子1万m)レースも行われ、距離が長くなると選手同士の駆け引きが勝敗を大きく左右します。そのほかでは、チームタイムトライアル、エンディランスレース、リレー、ステージレースなどの種目があります。

・フィギュア競技
男女シングル、ペア、ダンスの種目に分けることができます。50m×25mのリンクで行われます。シングル競技のショートプログラムは音楽との調和をはかり、ジャンプ、スピン、ステップ等の課題を組合せ、ロングプログラムはスケーティングの美しさ、技の難易度、音楽との調和、フォーム、バランスなどすべてのことを考え、滑ります。ダンスは規定で決められた課題と各種のリズムを取り入れ、男女の一致したステップの美しさを表現します。ペア競技との違いは、互いの競技者が離れたり、高く持ち上げたりすることは禁止されているところです。ペアは頭上に持ち上げるリフトやジャンプを組合せ、音楽との調和した滑りが高得点につながります。各種目とも、採点方法は10点満点で、技術点と芸術点の2種類の採点の得点合計によって順位が決まります。

・ローラーホッケー競技
縦40m×横20mのリンクで試合は行われます。試合時間は前後半20分で休憩は10分。1チームは最低6名で、ゴールキーパー2名(補欠1名)選手4名で、最大10名で編成されます。試合は2チーム間で行われ、フォワード2名、ディフェンダー2名、ゴールキーパー1名の5名で行い、交代は自由にでき、相手ゴールに入れた得点の多さで勝敗を決めます。スケート靴はローラースケートまたはインラインスケートのどちらでも使用できます。

・インラインホッケー
縦60m×横30mのリンクで試合は行われます。試合時間は前後半20分休憩10分。インラインスケートを使用し、1チーム最大16名で編成。試合中リンクには5名の選手が入れます。相手ゴールに入れた得点の多さで勝敗を決めるところまではローラーホッケーと同じですが、ローラーホッケー競技との大きな違いは、アイスホッケーの防具とスティックを使用するところです。

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一般社団法人ワールドスケートジャパン