笹川スポーツ財団では子どものスポーツを重点テーマのひとつとして調査・研究を行っています。その中でもスポーツ活動に関わる保護者の関与・負担感に焦点を当てた研究結果や取材内容、セミナーを紹介します。
- 調査・研究
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笹川スポーツ財団では子どものスポーツを重点テーマのひとつとして調査・研究を行っています。その中でもスポーツ活動に関わる保護者の関与・負担感に焦点を当てた研究結果や取材内容、セミナーを紹介します。
2025年1月に、中学生の子どもをもつ保護者(母親・父親)3,136名を対象とし、「中学生のスポーツ活動と保護者の関与に関する調査」を実施しました。
これまで、中学生の保護者向けの調査では、子どもの活動頻度や時間などの実態を問うものが多く、保護者がどのように中学校期の子どものスポーツに関与しているかは明らかにされていませんでした。本調査により、中学生のスポーツ活動に対する保護者の関与の実態や意識、活動への支出状況など、より詳細な実態が明らかになりました。
子どもが団体・クラブ等に所属して行うスポーツ(以下「スポーツ活動」と表記)においては、保護者に様々な関与・支援が求められる。特に母親は、競技そのものに直接関わらない、子どもたちの世話などの「周辺的役割」を共同で担うことが多い。このような状況に対しては、先行研究においてジェンダーの観点等から問題も指摘されている。それにもかかわらず、子どものスポーツ活動においては、なぜ母親が主に「周辺的役割」を担う構造が維持され続けるのだろうか。本研究は 小学生の母親に対して実施したフォーカス・グループ・ディスカッション(FGD)のデータ分析を通し、社会関係資本の概念を援用してそのメカニズムを明らかにすることを目的としている。