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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラム(2022年度)

スポネットかくだ・第1優先課題解決の取り組み

スポネットかくだでは、将来ビジョン「元気をつなごう ~スポーツで明るく楽しく健康で活力あるまち(アクティブシティ)を目指して~」実現のために、角田市のスポーツにおけるさまざまな課題を整理。第1優先を「幼児スポーツ」の課題解決とした。これは、幼児期から運動あそびを楽しむ習慣をつけることは、その後のライフステージにおいてもスポーツを楽しむ人を増加させる効果が期待できると考えたからである。

具体的には、幼稚園・保育所等と連携しながら、日本スポーツ協会が開発した、子どもが発達段階に応じて身につけておくことが望ましい動きを習得するプログラム、「アクティブ・チャイルド・プログラム(ACP)」のかくだ版を実施する。2022年度のかくだ版ACPは、2020年度、2021年度に続き3回目となる。

かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラムの主な事業

■概要
角田市において、幼児期における身体活動・運動面での課題解決、幼児の生涯にわたる健康的で活動的な生活習慣の形成を目的に、発達段階に応じた適切な身体活動・運動(からだを動かすことや遊び)を提供する講習会・出前講座(「かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラム」)を実施する。市内の幼稚園、保育所、認定こども園等(以下、「保育現場」)での開催を予定することから、保育現場に通う幼児(未就学児)が対象となる。保育現場では保育者向けの研修会と出前講座を、乳幼児健診とスポーツ交流館では、乳幼児親子への教室を展開し、身体活動・運動の定着化を図る。

■実施主体
角田市教育委員会、スポーツネットワークかくだ、笹川スポーツ財団

■ターゲット
角田市内の未就学児(0~5歳児)

事業1:幼稚園、保育所、認定こども園等の場を活用した事業

  • 市内保育現場の教諭・保育士を対象に運動あそびについての研修会を開催
  • 保育現場で実践できる「かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラム」運動あそび出前講座(4・5歳児クラス対象)の実施

対象:市内の保育所・幼稚園等4園 計270人
日程:①2022年5~6月 各園で1回実施(実施種目:運動会に向けたリレーあそび)
   ②2022年11月~2023年2月 各園で2回実施(実施種目:しっぽとり、メチャビー、サーキットあそびなど)

事業2:乳幼児健診の場を活用した事業

乳幼児健診の待ち時間を活用した運動あそび講座を実施し、市内の乳幼児親子へ発達段階に応じた適切な運動の情報発信をするとともに、運動体験の場を提供

  • 「3~5か月児健診」「1歳おたんじょう相談」「2歳6か月児歯科検診」 での「運動あそび講座」実施

事業3:子育て支援センター・スポーツ交流館での運動あそび講座開催

希望者が自由に参加できる「アクティブ・チャイルド・プログラム」運動あそび教室の定期開催

  • 平日コース:対象:0、1歳児「赤ちゃんママのヨガ&ストレッチ」/2、3歳児「ちびっこママのリフレッシュ体操」
  • 休日コース対象:対象:1、2歳児「ウィークエンド ママ・べビー運動あそび」/3歳~未就学児「ウィークエンド ママ・キッズ運動あそび」

日程:すべてのコースが2022年6月~2023年3月まで月1回実施

 

調査概要

■目的

    角田市の幼児期の運動・スポーツに対する以下4つの課題解決に向けて「かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラム」に取り組み、阻害要因や促進要因の仮説検証とともに、実施頻度や実施意欲の改善を目的とした。

    1. 昔と比べ運動をしない子、苦手な子が多く小学校以前の幼児期に二極化がみられる
    2. 運動が苦手な子には丁寧な指導が必要で時間をかけて楽しみのある内容が求められる
    3. スポーツに親しむ家庭環境の醸成や、保護者が過度に怪我を恐れる風潮の改善が求められる
    4. 日常の遊びで身体を動かす機会が減少している

    ■調査期間

      2022年12月~2023年2月

      ■調査対象

        宮城県角田市の保育所・幼稚園に通う4~6歳の園児とその保護者

        ■標本数

          270組(540人)/ 有効回収数(率):210組(77.8%)

          ■調査方法

            質問紙調査:調査票の配布は「運動あそび出前講座」に参加した保育所・幼稚園の園児・保護者に直接配布し、回答後保育所等にて回収を行った

            ■担当者:笹川スポーツ財団 スポーツ政策研究所

              鈴木 貴大(政策オフィサー)
              吉田 智彦(シニア政策ディレクター)
              宮本 幸子(政策ディレクター)
              武長 理栄(シニア政策オフィサ―)

              かくだ版ACP 効果検証と分析結果

              出前講座の実施は子どもの気持ちや動きの改善、保護者への声かけにつながった

              3回目の実施となる2022年度調査では、前年度と同程度の回収率(77.8%)を得ることができ、角田市内の幼児(4、5歳児クラス)の運動・スポーツ習慣や意識、生活習慣、保護者の意識など、より実態に近いデータの収集ができた。3回の調査を通して本事業が子どもや保護者の運動・スポーツに対する気持ちや意識の改善に効果をもたらした一方、日常的に運動あそびを継続するような行動変容に至ったかという評価については引き続き課題が残る。今後は子どもたちの運動あそびの実施状況をより詳細に把握できる調査、分析方法の検討も必要と考えられる。

              ①子どもの運動・スポーツ実施と気持ちの変化

              ●運動あそび出前講座受講後の実施意欲や講座への参加希望は3回の調査いずれも高い割合を示し、本事業が子どもたちの運動・スポーツ実施に対する気持ちに好影響を与えていることが確認された。

              ●運動あそび出前講座の継続的な実施により、運動・スポーツに対してネガティブな感情を抱く子どもの実施頻度や実施意欲が向上するなどの効果がみられた。

              ②アクティブ・チャイルド・プログラムの効果の確認と子どもの意欲向上と保護者への声かけ

              ●運動あそび出前講座参加後の家庭での子どもの変化において「できる動きが増えた」「運動が上手になった」の割合が2020年度調査から増加の傾向を示した。保護者の運動あそびのレパートリーが増えた割合も増加し、アクティブ・チャイルド・プログラム実施により期待される効果が確認された。

              ●運動あそび出前講座の実施により子供の運動あそびへの意欲が向上し、保護者を誘った割合は全体で51.1%であった。子どもからの誘いが保護者の行動変容に影響を与えたかは明らかにできなかったものの、運動あそび出前講座の実施は子どもが保護者を運動あそびに誘うきっかけになり、子どもを通して運動・スポーツを実施する機会の提供につながったと考えられる。

              主な調査結果

              ①子どもの運動・スポーツ実施と気持ちの変化

              ■運動・スポーツの好き嫌い

              図表1. 運動・スポーツの好き嫌い

              ACP2022_1.jpg

              2022年度の結果は「好き」79.1%、「どちらかというと好き」16.3%、「どちらかというときらい」3.1%、「きらい」1.5%であった。「好き」と「どちらかというと好き」を合わせた割合は2021年度94.1%、2022年度95.4%とほとんどの子どもは運動・スポーツが好きと回答した。(※報告書:図表1)

              ■運動あそび出前講座参加後の運動意向や気持ちの変化

              図表2. 参加後の運動意向

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              講座参加後に運動・スポーツを「もっとしたい」と回答した割合は2020年度は82.2%、2021年度は75.8%、2022年度は77.9%と引き続き高い値を示した。(※報告書:図表6)

              図表3. 参加後の運動に対する気持ちの変化

              ACP2022_3.jpg

              気持ちの変化においても「参加前よりも好きになった」は2020年度56.7% 、2021年度53.4%、2022年度52.0%と3回の調査すべてで50%以上を示し、「参加前と同じくらい好き」と合わせた割合はいずれも9割を超える。(※報告書:図表7)

              ■運動・スポーツについて感じていること

              図表4. ポジティブ、ネガティブな感情と実施頻度の関係

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              注)高頻度:1週間3回以上または1日1時間以上
                低頻度:1週間に2回以下かつ1日1時間未満
                出前講座実施前の運動・スポーツ実施回数・時間を示す

              運動・スポーツについて感じていることをポジティブ、ネガティブ項目に分類し高頻度、低頻度グループで比較した。 

              頻度別の差を見ると「からだを動かすので気持ちがいい」は低頻度の値が45.8%から59.3%に増加したため、頻度別の差が縮まった。

              ネガティブ項目では2021年度の「疲れる」の差は-16.5ポイントと大きかったが、2022年度ではいずれの項目でも±2~3ポイント差と前回よりも小さくなった。2021年度調査では低頻度のほうが運動・スポーツに対してネガティブな感情を抱く傾向があったが、2022年度調査ではその傾向が改善され出前講座継続の効果と考えられる。(※報告書:図表9)

              図表5. ポジティブ、ネガティブな感情と運動・スポーツの好き嫌い

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              図表6. ポジティブ、ネガティブな感情と講座参加後の気持ち

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              注)ポジティブ:図表4のポジティブ項目のみを選択した園児/ネガティブ:図表4のネガティブ項目を1つ以上選択した園児

              運動・スポーツについてポジティブな子どもとネガティブな子どもにわけて、運動・スポーツに対する気持ちや意欲の推移を示した。図表5、6に示したようにポジティブでは運動・スポーツの好き嫌いの「好き」の割合、講座参加後の気持ちの「もっとしたい」の割合が2021年度、2022年度ともに80%を超え高い値を維持した。一方ネガティブでは、「好き」が11.6ポイント増加(64.0%→75.6%)、「もっとしたい」が8.1ポイント増加(65.9%→74.0%)した。ネガティブな子どもの運動・スポーツに対する気持ちが高まるなど、運動あそび出前講座を継続的に実施した効果があらわれたと考えられる。(※報告書:図表10、11)

              ②家庭での取り組みや保護者の意識や行動の変化

              ■運動あそび出前講座参加後の家族との運動・スポーツや保護者の気持ちの変化(保護者回答)

              図表7. 講座参加後の子どもの変化

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              講座参加後の家庭での子どもの様子の変化(2020年度→2021年度→2022年度)をみると、「できる動きが増えた」は18.1%→24.0%→25.2%、「運動が上手になった」8.5% →12.0%→13.1%と2020年度調査から増加傾向を示した。アクティブ・チャイルド・プログラムの実施により期待される動きの習得や身体の動かし方の上達といった効果が3年間の取り組みにより少しずつあらわれてきたと考えられる。(※報告書:図表16)

              図表8. 保護者の気持ちやあそびの内容の変化

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              2020年度から「子どもと遊べる運動あそびのレパートリーが増えた」が5.3%→12.5%→17.4%と増加傾向を示した。アクティブ・チャイルド・プログラムの動きの習得や身体の動かし方の上達といった効果が保護者との運動あそびのレパートリー増加にもつながったと考えられる。(※報告書:図表17)

              ③子どもから保護者への声掛け

              かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラムの実施には子どもの実施頻度や意欲の改善に加え、子どもが保護者を運動あそびに誘い、保護者自身が運動・スポーツに親しむきっかけづくりも狙いのひとつであるため、講座参加後、子どもが保護者を運動あそびに誘うようになったのか、新しく調査項目を追加した。

              ■子どもから保護者への声掛け

              図表9. 講座参加前の実施頻度との関係

              ACP2022_9.jpg

              注)高頻度:1週間3回以上または1日1時間以上/低頻度:1週間に2回以下かつ1日1時間未満

              図表10. 講座参加後の実施頻度との関係

              ACP2022_10.jpg

              注)高頻度:1週間3回以上または1日1時間以上/低頻度:1週間に2回以下かつ1日1時間未満

              運動あそび出前講座参加後に子どもが保護者を運動に誘うようになったか、講座参加前後の実施頻度ごとに図示した。

              参加前の実施頻度は、「誘う」の高頻度が52.2%、「たまに誘う」の高頻度が52.4%であった。いずれも高頻度が50%を超えた。参加後の実施頻度は「誘う」の高頻度が60.9%、「たまに誘う」の高頻度が60.2%と参加前の高頻度の割合よりも高い値を示した。「誘う」ほうが「誘わない」よりも実施頻度が高く、子どもが保護者を運動に誘うことの重要性が示唆された。(※報告書:図表22、23)

              ■かくだペットボトルモデル(スポーツ)

              過去、角田市で、小学生にゴミの分別教育を施したところ、親、祖父母も分別を行うようになり、市全体にスムーズに浸透した事例が報告された。これを参考に、家庭内において子どもから「健康のために一緒にスポーツをしよう!」と発信することで、家族全体でスポーツを楽しんでもらうなど、スポーツのイメージの一新に取り組んでいる。

              かくだ版アクティブ・チャイルド・プログラムが、スポーツのイメージの一新に寄与しているか確認するため、以下の設問5の選択肢1、設問6の選択肢1または2を選んだ者を、「かくだペットボトルモデル(スポーツ)」達成者と定義し、達成率を算出した。

              ●<設問5>あなたは、運動あそび出前講座に参加して、運動やスポーツ・運動あそびをもっとしたいと思いましたか。
              1・もっとしたい
              2・いまのままでよい
              3・いまよりもへらしたい

              ●<設問6>調査をお願いしたお子様が運動あそび出前講座に参加してから、あなたのことを運動や運動あそびに誘うようになりましたか。
              1・誘う
              2・たまに誘う
              3・あまり誘わない
              4・誘わない

              図表11. かくだペットボトルモデル(スポーツ)達成率

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              設問5の「もっとしたい」と設問6の「誘う」「たまに誘う」 を、「かくだペットボトルモデル(スポーツ)」の達成者とした。全体では51.1%、男子52.8%、女子50.0%と約半数が達成した。

              運動あそび出前講座の実施は、子ども自身の意欲向上に加え、家庭で保護者を巻き込んで運動あそびに取り組む行動にも影響を与えた可能性が示唆された。(※報告書:図表24)

              ④追跡調査

              2022年度調査では、2021年度の調査に回答した4歳児クラスの子どもが1年後にどのような変化を示したか確認するために、同一人物のデータを追跡できるような調査設計とした(2021年度調査、2022年度調査を2年連続で回答した人。85名が分析対象)。

              ■運動あそび出前講座参加前後の運動あそび実施頻度の推移

              図表12. 参加前の実施頻度推移(2021年度⇒2022年度)

              ACP2022_12.jpg

              注)高:高頻度(1週間3回以上または1日1時間以上)/低:低頻度(1週間に2回以下かつ1日1時間未満)

              図表13. 参加後の実施頻度推移(2021年度⇒2022年度)

              ACP2022_13.jpg

              注)高:高頻度(1週間3回以上または1日1時間以上)/低:低頻度(1週間に2回以下かつ1日1時間未満)

              2021年度調査と2022年度調査に回答した子どもの運動あそび出前講座参加前の実施頻度の推移をみると、高頻度の維持を示す「高⇒高」は全体38.8%、男子45.7%、女子32.3%であり、参加後の「高⇒高」は全体43.9%、男子52.9%、女子35.5%であった。性別にみると、実施頻度がこの1年で下がったことを示す「高⇒低」は出前講座参加前で全体23.9%、男子11.4%、女子38.7%であった。参加後の「高⇒低」は全体22.7%、男子14.7%、女子32.3%と、出前講座参加前後どちらも男子よりも女子の割合が高い。4歳児から5歳児に上がる1年間で男女差が確認された。(※報告書:図表25、26)

              図表14. 運動・スポーツについて感じていることの推移(2021年度⇒2022年度)

              ACP2022_14.jpg

              注)ポジ:ポジティブ(図表9のポジティブ項目のみを選択した園児)/ネガ:ネガティブ(図表9のネガティブ項目を1つ以上選択した園児)

              2021年調査から2022年調査にかけて、子どもの運動・スポーツについて感じていることの変化をみると、「ポジ⇒ポジ」の割合は全体35.8%、男子42.9%、女子34.3%であった。「ポジ⇒ネガ」は全体28.2%、男子26.2%、女子31.4%と性別では女子のほうが高い。実施頻度ほどの男女差はみられないものの、性別によって傾向の違いを確認できた。(※報告書:図表27)

              課題解決に向けた今後の展開

              運動あそび出前講座の継続的な実施に向けた体制の強化

              2020年度から3回の調査を行い、角田市内の子どもたちが前向きに運動・スポーツへ取り組む様子が確認できる一方で、日常的に運動あそびを継続するような行動変容に至ったかという評価については課題が残る。また、2021度調査では運動・スポーツに対してポジティブな感情を持つ子どもはネガティブな子どもよりも実施頻度が高いなどの傾向が確認されが、2022度調査ではネガティブな子どもの実施頻度や意欲などの数値が改善された。運動あそび出前講座の継続的な実施の効果があらわれたと考えられる。

              家族で運動あそびを実施できる機会の増加など保護者を巻き込んだ取り組みの実施

              今回の調査では子どもが保護者を運動あそびに誘うか尋ね約60%は誘うと回答した。角田市ではかくだ版ACPを取り組むにあたり、運動・スポーツ実施が子どもから保護者に広がることも期待しており、半数以上の子どもがそのような働きかけをしている実態を把握できた。保護者にとって運動あそびに誘われることが、身体を動かすきっかけとなりその後も継続的に取り組むことを期待したい。そのためにも子どもと一緒に参加できる運動あそびのイベント企画や施設開放などの環境の整備が必要になるだろう。

              保護者への啓発活動の重要性

              出前講座の実施により講座に参加した子どもの保護者の運動・スポーツへの意識や行動にも少しずつ変化がみられてきたものの、3回の調査を通して大きな変化は確認できていない。今後は子どもを通して保護者に行動を促す取り組みに加え、保護者が子どもが身体を動かせる場所に連れていくきっかけになるような事業の展開が重要ではないだろうか。

              事業継続に向けた体制の強化とスポーツ行政への貢献

              今年度からは本事業の運営主体であるスポネットかくだの構成団体である(公財)角田市地域振興公社、(NPO)スポコムかくだ、(株)フクシ・エンタープライズの3者が「かくだスポーツビレッジ運営共同企業体」として、総合体育館や屋内温水プールなど角田市のスポーツ施設が集まる「かくだスポーツビレッジ」の指定管理者となり、これまで生涯学習課が担っていた事務局機能の一部を受け持つなどスポネットかくだ全体の事業継続に向けて体制の強化が図られた。本事業においても運動あそび出前講座の継続に向けた指導者の確保・育成に加え、0~3歳児クラスの子どもを対象とした出前講座実施の準備が進められた。また、2024年3月策定予定の「健康増進計画」「第2期スポーツ推進計画」に本事業を含めたスポネットかくだの取り組みが参考にされるなど、スポーツ行政において重要な役割を担いつつある。