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国際情報
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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

ラグビー

体をぶつけ合う激しさ・勇ましさと、試合後は敵味方なく称えあうノーサイドの精神が、選手と応援を一体にする。

ラグビーの歴史・沿革

ラグビーの歴史・沿革1

ラグビーの歴史は1820年から30年の間頃にイギリスで始まったとされています。その起源については諸説ありますが、1823年にイギリスのラグビー校でウェブ・エリス少年がフットボールの試合中にボールを手に持って走ったことがラグビーの発祥として広く知られています。当時のイギリスではフットボールが盛んでしたが、共通のルールが定まらない中で行われており、現在のラグビールールの原型といわれるのが、1845年に初めて成文化されたルールです。

日本ではどのようにラグビーは発展していったのでしょうか。

日本にラグビーが伝わったのは今から100年以上前の1899年で、以後、「大学スポーツ」として発展していったことが、日本におけるラグビーの歴史の特徴といえます。慶應義塾大学、早稲田大学、明治大学、同志社大学が日本ラグビーの中心でした。1924年には早慶戦も開催され、ラグビーの人気が学生を中心に広がっていきます。

また、東は東京都港区の秩父宮ラグビー場、西は大阪府東大阪市の東大阪市花園ラグビー場(旧近鉄花園ラグビー場)が「ラグビーの聖地」と言われています。特に花園ラグビー場は、全国高等学校ラグビーフットボール大会の会場でもあり、同大会は「花園」として多くの国民に知られています。

ラグビーの歴史・沿革2

戦前戦後と多くの熱戦が繰り広げらる中で、日本のラグビーは発展していきました。国際的には、1987年からラグビーワールドカップが4年に一度開催されており、日本代表は第1回大会から連続出場しています。2015年のイングランド大会では、強豪南アフリカ共和国に勝利し、世界中に驚きを与え、日本のラグビー史にも大きな足跡を残しています。2019年には日本でワールドカップが開催され、日本代表はスコットランド、アイルランドといった強豪に勝利し、初のベスト8へ進出しました。

日本ラグビーの当初は、大学スポーツとして発展する歴史を持ちますが、各地域の社会人リーグも同時に進歩していきました。社会人ラグビー日本選手権大会では新日鐵釜石や神戸製鋼が7連覇するなどスタジアムを沸かせてきました。2003年には日本最高峰の全国リーグ「ジャパンラグビートップリーグ」がスタート。2021年からは「リーグワン」として、ファン・チーム・企業・地域が一つになり、世界レベルのリーグへの発展を目指しています。

年末年始には、全国大学選手権大会や2020年度に100回大会を迎える全国高校ラグビー大会などが開催され、ラグビーは冬の風物詩として多くのファンに楽しまれています。

ラグビーの歴史・沿革3

若年層でもラグビースクールを中心に活動が盛んです。たとえば、タグラグビー(タックルのないタグをつけて行う競技)は2010年から小学校の学習指導要領に掲載されるなど、ラグビー普及の一環として期待されています。2016年のリオデジャネイロ五輪における男女7人制ラグビーの実施、そして2019年のワールドカップ日本開催を機に、日本ラグビーの歴史は新たに塗り替えられ、ますます発展していくでしょう。

ラグビーの概要

ラグビー活動の様子1

ラグビーは、主にボールの争奪、攻撃・プレーの継続、防御・ボールの再獲得からなっています。ボールの争奪は接触プレーやスクラム、ラインアウト、キックなどで行われます。攻撃ではグラウンドの縦横のスペースを活用し、ボールをパスし、ボールを持って走り、長短を使い分けるキックを活用して、ラックやモールなどの激しい密集プレーを行います。防御では勇気あるタックルで攻撃を阻止し、ボールの奪取を目指します。

試合中にはさまざまな局面があり、さまざまな選択肢のプレーが可能です。選手に求められるスキルは多様性に富み、いろいろな能力や身体的特性をもつ選手がチームの中で活躍することができます。

さらに、「One for all, All for one」の精神のように、自己犠牲や仲間を信頼してプレーすることも大切な要素です。試合が終わった後は、ノーサイドの精神で、敵味方分け隔てなく、相手に敬意を表し、仲間を大切にすることを尊びます。

ラグビーのルール

ラグビー活動の様子2

ラグビーは15名、または7名からなる2つのチ一ムが、スポーツ精神に則り、ボールを持って走り、パス、キックおよびグラウンディング(ボールを接地させること)して、できるだけ得点を挙げ、より多くの得点をしたチームが勝者となります。

15人制も7人制も同じ広さのフィールドを使って競技を行いますが、人数が少ない分、7人制はコンタクトプレーが少なく、ボールが大きく動き、ダイナミックなプレーが見られます。

一方、15人制はスクラムやラインアウトなどセットプレーが重要とされ、コンタクトプレーの局面も多くなります。さまざまな状況が発生するので、力が強い選手や足が速い選手など、さまざまな特性を持った選手が必要とされます。

ラグビーの試合時間は前半40分、後半40分の計80分で行われます。ハーフタイムは10分が主流ですが、ルールでは15分以内と規定されています。

ボールを前進させるにはボールを持って走ったり、キックを使います。また、味方にパスをして進むこともできますが、自分よりも前にボールを投げることはできません。

ラグビー活動の様子3

■代表的な反則

  • ノックオン
    ボールを前に落とすこと。相手側にフリーキック(FK)が与えられる。
  • スローフォワード
    ボールを前にパスすること。相手側にFKが与えられる。
  • オフサイド
    主にボールがプレーされている場所よりも前方の敵陣側にいる選手がプレーに参加すると適用される反則。相手側にペナルティーキック(PK)が与えられる。
  • ノットロールアウェイ
    タックルをした選手、もしくはされた選手がボールから離れずプレーを妨げること。相手側にPKが与えられる。
  • ノットリリースザボール
    タックルされた選手がボールを抱えたまま放さないこと。相手側にPKが与えられる。

※フリーキック…(FK):比較的軽い反則に対して、反則を受けた側に与えられる。ゴールを狙うことはできない。
※ペナルティーキック…(PK):重い反則に対して、反則を受けた側に与えられる。ペナルティーゴールを狙うこともできる。

公式サイト

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日本ラグビーフットボール協会