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文部科学省『スポーツにおけるボランティア活動活性化のための調査研究』報告書(スポーツにおけるボランティア活動を実施する個人に関する調査研究)

平成26年度 文部科学省『スポーツにおけるボランティア活動活性化のための調査研究(スポーツにおけるボランティア活動を実施する個人に関する調査研究)』報告書

スポーツを通じて、全ての人々が幸福で豊かな生活を営む社会を実現する上で、スポーツを「支える」ボランティアの重要性が高まっている。地域の競技団体・クラブによる日々の指導や、大小様々な規模のスポーツイベント(町の運動会から日本で開催される国際競技大会まで)など、あらゆるスポーツの場面において、スポーツボランティアの存在は不可欠である。しかしながら、我が国のスポーツボランティア実施率は、近年6%~8%で推移しており、その活用は十分ではない。

そこで、本事業はスポーツボランティア個人やスポーツボランティア団体等の詳細な実態把握を行うことによって、スポーツにおけるボランティア活動の担い手(個人や組織・団体)の要件を整理し、活動の活性化のための今後の方向性と「支えるスポーツ」の推進を図るための基礎資料とすることを目的とした。

主に、個人・スポーツ指導者・競技団体・企業ボランティア休暇制度の4件の実態調査と国内外の事例調査を実施した。

調査内容

(1)個人のスポーツボランティア活動に関する実態調査
笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」及び「10代のスポーツライフに関する調査」のデータを用い、スポーツボランティア実施状況の経年比較や、今後のスポーツボランティア実施希望状況について二次分析を行った。
また、全国に在住する20歳以上の男女を対象とし、インターネット調査を実施した。主な調査内容は、スポーツボランティアの実施状況や地域のスポーツイベントやスポーツ行事でのボランタリーな活動の実施の有無、スポーツボランティア実施における課題、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会でのボランティア参加意向などであった。

(2)公認スポーツ指導者の活動状況に関する調査
日本体育協会及び日本障がい者スポーツ協会の公認スポーツ指導者を対象とし、質問紙調査を実施した。主な調査内容は、スポーツ指導活動の実施状況やボランティアでスポーツ指導をする際の組織・場所、対象者、謝金等の受給状況・問題点、ボランティアでのスポーツ指導に関する今後の実施意向などであった。

(3)都道府県の競技団体・障害者スポーツ競技団体等の運営に関する調査
都道府県の競技団体及び都道府県の障害者スポーツ競技団体等を対象とし、質問紙調査を実施した。主な調査内容は、組織を構成する人員、主催事業の有無及び回数、今後の主催競技大会における運営スタッフの活用意向、団体の運営や主催事業における人材に関する問題や課題などであった。
また、文部科学省「総合型地域スポーツクラブに関する実態調査」のデータを用い、クラブ所属のスポーツ指導者の雇用形態及び手当の状況や、クラブマネジャーの配置・勤務形態及び手当の状況、事務局員の配置・勤務形態及び手当の状況について二次分析を行った。

(4)国内大規模大会における事例調査
長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会、スポーツ祭東京2013、東京マラソンを対象とし、国内の大規模な大会におけるボランティア組織や運営状況についてヒアリング調査を実施した。主な調査内容は、ボランティアの運営体制やボランティアの募集方法や活動人数・研修内容・活動内容、ボランティア運営における課題、求めるボランティア人材像などであった。

(5)海外事例調査
ロンドンオリンピック・パラリンピック組織委員会及びグラスゴー2014コモンウェルスゲームズ(Glasgow2014 XX Commonwealth Games)、ロンドンオリンピック・パラリンピック(以下、ロンドン2012)のスポーツボランティア実施者を対象とし、大規模国際大会におけるスポーツボランティア活動についてヒアリング調査を実施した。主な調査内容は、ボランティアの運営体制や運営上の工夫、ロンドン2012終了後のスポーツボランティアに関する取組、ロンドン2012を通じたスポーツボランティア推進政策への影響と課題などであった。

(6)企業のボランティア休暇制度に関する調査
企業の休暇制度に関する文献調査及びスポーツに特化したボランティア休暇制度がある、ボランティア休暇制度の利用人数が多い、社会貢献活動を奨励している等の特徴を持つ4企業にヒアリング調査を実施した。主な調査内容は、休暇制度の利用状況、制度の効果・メリット、継続及び利用促進に向けた課題や解決策などであった。

著作権者
文部科学省 スポーツ・青少年局 スポーツ振興課
(問合せ先)〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2 TEL 03-5253-4111(代表)

主な結果

1 個人のスポーツボランティア活動に関する調査

  • 成人の過去1年間のスポーツボランティア実施率は、1994年調査から6~8%で横ばい傾向
  • 10代の過去1年間のスポーツボランティア実施率も、2005年調査から12~13%で推移。
  • スポーツボランティアと自覚せずに活動している、成人の無自覚スポーツボランティアは16%、成人のスポーツボランティア実施者の倍以上存在する。
  • 実施者の活動内容は、「地域スポーツイベントの運営」5割、「日常的な団体・クラブ運営」3割。
  • スポーツボランティア活動を実施する(始める)上での課題は、実施者は「金銭的な負担」「人員の確保」「時間の確保」の順。

2 公認スポーツ指導者の活動状況に関する調査

  • ボランティアとしてスポーツ指導をする指導者は7割。
  • 4割強のボランティア指導者が「謝金は必要ないが、弁当や交通費等の実費分」を希望。

3 都道府県の競技団体・障害者スポーツ競技団体等の運営に関する調査

  • 主催競技大会で、外部の運営スタッフを活用したのは、都道府県の競技団体で5割、障害者スポーツ競技団体で7割
  • 外部の運営スタッフを活用していない団体の活用意向は、都道府県の競技団体は「無給なら活用」27.0%、「活用したくない」19.0%。障害者スポーツ競技団体は「無給なら」68.8%、「食費・交通費の実費なら」31.3%。

4 国内大規模大会における実証調査

①長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会

  • 「大会運営」「情報支援」「選手団サポート」「学生広報」の4種類のボランティアが大会を支援。

②スポーツ祭東京2013

  • 大会運営ボランティアとして「親子ボランティア」「障害者ボランティア」が活動。

③東京マラソン

  • 「メンバー」「リーダー」「リーダーサポート」の3階層のボランティアで大会を運営。

5 海外事例調査

①2012ロンドンオリンピック・パラリンピック

  • ボランティアが「実際にゲームを作る人である」という意味を込め「ゲームズメーカー」と命名。

②グラスゴー2014コモンウェルスゲームズ

  • スコットランドでは、2012ロンドンオリンピック・パラリンピックをコモンウェルスゲームズのプレ大会と位置付けた。

6 企業のボランティア休暇制度に関する調査

厚生労働省が毎年実施する、主要産業の企業を対象にした調査によると、特別休暇制度がある企業は全体の57.9%。うち「夏季休暇」44.7%、「病気休暇」2.4%、「リフレッシュ休暇」11.1%の順で、「ボランティア休暇」を付与している企業は2.8%

報告書

全文(PDF:19.3MB)

目次

本報告書は、文部科学省の委託事業として、公益財団法人笹川スポーツ財団が実施した平成26年度「スポーツにおけるボランティア活動活性化のための調査研究(スポーツにおけるボランティア活動を実施する個人に関する調査研究)」の成果をとりまとめたものです。したがって、本報告書の複製、転載、引用等には文部科学省の承認手続きが必要です。

テーマ

スポーツボランティア

キーワード
年度

2014年度

発行者

公益財団法人 笹川スポーツ財団

担当研究者