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笹川スポーツ財団(以下、SSF)では、これまで子どものスポーツ活動に対する保護者の関与の実態や意識を明らかにする研究を行い、子どものスポーツ活動において、保護者の負担は母親の負担が大きい構造であることなど、さまざまな課題を明らかにしてきました。
少子化や家族のあり方の多様化が進む今、どのような家庭の子どもでもスポーツを楽しめる環境、周囲のサポート体制が求められます。このたび、有識者を交え、持続可能な子どものスポーツ環境の構築に必要なことは何かを、「ささえる」視点から考えるセミナー『誰が子どものスポーツをささえるのか?』を複数回開催予定でございます。
第2回は、女子マネージャーの研究を行う関 めぐみ氏(甲南大学文学部社会学科 講師)。大学運動部内で活動をささえる〈女子マネ〉と、子どものスポーツ活動をサポートする母親の共通項から、女性がスポーツをささえる現場でどのような課題があるのか。そして、女性がスポーツをささえる環境をどのように変えていく必要があるのかについて、お話しいただきます。
大変多くのお申込みをいただきまして誠にありがとうございます。
お申込みいただきました皆さまには、本日メールで詳細のご案内を差し上げました。
届いていない方は、 info@ssf.or.jp までご連絡ください(担当・清水宛)。
大阪府立大学大学院人間社会学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。専門は社会学、ジェンダー/セクシュアリティ論。京都光華女子大学女性キャリア開発研究センター助教を経て、2020年4月より現職。2017年と2023年に日本スポーツとジェンダー学会学会賞(論文賞)を受賞。主な著書に、『〈女子マネ〉のエスノグラフィー:大学運動部における男同士の絆と性差別』(晃洋書房)など。
コーディネーター 宮本 幸子(SSFスポーツ政策研究所 政策ディレクター)
教育関連研究所を経て、2016年SSF入職。主に、子ども・保護者・教員を対象とした調査研究を行う。「小学生のスポーツ活動における保護者の関与・負担感に関する調査研究」担当者。2022年4月より現職。
関氏が2013年にカナダの大学で女子マネージャーについての調査を行っていた際、「〈女子マネ〉のような仕事は小学校のチームでその子らの母親が担っているからその人達の研究をすればどうか」という言葉をかけられた。アスレティックセラピストという、応急処置などの責任者であった彼女は、プロフェッショナルとしてのプライドがあり、アマチュアである〈女子マネ〉と比較されることを好ましく思っていなかったのかもしれない。
〈女子マネ〉の研究をしていると、男子運動部内での「お母さん」的なポジションとして部員から認識されていることがわかる。子どものスポーツ活動を長年ささえてきた母親。日本の〈女子マネ〉の特徴、〈女子マネ〉と母親の役割の共通項はどこにあるのだろうか。そして、女性がスポーツを「ささえる」現場における課題、今後どのように変えていくのか。女性がスポーツを「ささえる」という構造に着目して、考える。
母親自身に子どもの頃を振り返ってもらい、本人やきょうだいがスポーツ活動をしていた場合の保護者の関与について尋ねた。
全体では「保護者がコーチをする活動があった」は14.6%、「保護者が係や当番をする活動があった」は31.6%であった。「保護者がコーチをする活動」では、「父親がコーチをしたことがあった」6.5%>「母親がコーチをしたことがあった」1.5%と父親のほうが多く、「保護者が係や当番をする活動」では母親22.2%>父親7.4%と母親のほうが多かった。過去の振り返りとして尋ねているため限界はあるものの、子どもたちの祖父母世代から、指導以外の関与は母親が中心であるという構造には変化がない様子がうかがえる。
当番をめぐる実態を、「当番をしている母親」「当番はしていないが、スポーツ活動をしている母親」「当番を理由にスポーツ活動をしない母親」「その他の理由でスポーツ活動をしない母親」にわけて、全体の分布を示した。対象となる母親全体を母数にすると、現在当番を担当している母親は7.5%にすぎない。しかし、当番の負担を理由にスポーツ活動を敬遠する母親は26.1%にのぼる。
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