笹川スポーツ財団では、2021年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。10代(小中高生、大学生など)の野球人口(実施人口)は137万人、男子122万人、女子16万人となりました。
この「子ども・青少年のスポーツライフ・データ」の中から、野球人口(実施人口)・実施率の推移を解説します。
© 2020 SASAKAWA SPORTS FOUNDATION
スポーツ政策研究所を組織し、Mission&Visionの達成に向けさまざまな研究調査活動を行います。客観的な分析・研究に基づく実現性のある政策提言につなげています。
自治体・スポーツ組織・企業・教育機関等と連携し、スポーツ推進計画の策定やスポーツ振興、地域課題の解決につながる取り組みを共同で実践しています。
「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。
日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。
笹川スポーツ財団では、2021年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。10代(小中高生、大学生など)の野球人口(実施人口)は137万人、男子122万人、女子16万人となりました。
この「子ども・青少年のスポーツライフ・データ」の中から、野球人口(実施人口)・実施率の推移を解説します。
2021年の年1回以上の実施率は全体12.3%、男子21.4%、女子3.0%であった。調査開始の2001年と比較すると全体は8.2ポイント減(20.5%→12.3%)、男子は16.3ポイント減(37.7%→21.4%)、女子は0.6ポイント増(2.4%→3.0%)となる。10代の年1回以上の実施率はこの20年で減少傾向にあり、特に男子の減少幅が大きく、女子は横ばいで推移している。
2001 | 2005 | 2009 | 2011 | 2013 | 2015 | 2017 | 2019 | 2021 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全体 | 実施率(%) | 20.5 | 20.9 | 22.3 | 17.5 | 18.7 | 16.4 | 16.4 | 13.0 | 12.3 |
推計人口(万人) | 282 | 269 | 271 | 210 | 223 | 194 | 190 | 148 | 137 | |
男子 | 実施率(%) | 37.7 | 38.7 | 39.3 | 32.3 | 32.7 | 29.4 | 28.5 | 22.8 | 21.4 |
推計人口(万人) | 265 | 255 | 244 | 198 | 200 | 178 | 169 | 133 | 122 | |
女子 | 実施率(%) | 2.4 | 3.4 | 5.2 | 2.6 | 3.4 | 3.2 | 3.0 | 2.3 | 3.0 |
推計人口(万人) | 16 | 21 | 31 | 15 | 20 | 18 | 17 | 13 | 16 |
注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成
2021年の10代(小中高生、大学生など)の野球の推計人口は137万人であり、2001年の282万人から約半数となった。男子は2001年の265万人から2021年は122万人と100万人以上減少し、女子は2001年、2021年ともに16万人と横ばいで推移している。10代の野球人口の減少推移は主に男子の影響が大きいといえる。
年代別の実施率をみると、2021年の実施率は小学生年代(10,11歳)14.6%、中学生年代(12~14歳)14.3%であり、高校生年代(15~17歳)、大学生年代(18,19歳)の実施率よりも高い。小学生年代の実施率は2009年の34.8%が最も高くその後は減少傾向である。中学生年代は2001年の27.9%、高校生年代は2013年の17.2%、大学生年代は2009年の16.1%が最も高い実施率を示した。
2001 | 2005 | 2009 | 2011 | 2013 | 2015 | 2017 | 2019 | 2021 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全体 | 小学生年代(10,11歳) | 26.1 | 33.6 | 34.8 | 20.8 | 26.6 | 22.8 | 19.1 | 15.8 | 14.6 |
中学生年代(12~14歳) | 27.9 | 22.7 | 27.6 | 20.4 | 20.6 | 20.7 | 19.0 | 14.4 | 14.3 | |
高校生年代(15~17歳) | 15.8 | 15.4 | 14.1 | 15.9 | 17.2 | 13.9 | 12.2 | 11.7 | 10.1 | |
大学生年代(18,19歳) | 12.6 | 12.6 | 16.1 | 14.1 | 10.8 | 10.2 | 13.7 | 8.2 | 9.4 | |
男子 | 小学生年代(10,11歳) | 44.8 | 59.0 | 58.2 | 36.1 | 42.7 | 40.5 | 32.9 | 26.1 | 24.4 |
中学生年代(12~14歳) | 52.7 | 43.1 | 49.2 | 38.6 | 36.8 | 32.8 | 32.1 | 25.2 | 24.6 | |
高校生年代(15~17歳) | 30.3 | 29.7 | 25.2 | 29.8 | 30.5 | 25.8 | 22.1 | 21.8 | 19.0 | |
大学生年代(18,19歳) | 22.3 | 22.4 | 30.4 | 26.0 | 19.2 | 21.5 | 23.3 | 14.9 | 15.8 | |
女子 | 小学生年代(10,11歳) | 8.2 | 5.8 | 12.7 | 3.4 | 7.2 | 6.0 | 3.7 | 5.1 | 3.9 |
中学生年代(12~14歳) | 1.6 | 4.0 | 5.5 | 3.6 | 2.5 | 5.3 | 2.7 | 1.7 | 3.6 | |
高校生年代(15~17歳) | 0.4 | 1.7 | 2.0 | 1.3 | 2.9 | 1.5 | 2.1 | 0.8 | 1.5 | |
大学生年代(18,19歳) | 1.6 | 2.6 | 2.5 | 2.6 | 2.2 | 1.3 | 3.5 | 0.7 | 3.0 |
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成
性・年代別の実施率をみると、男子の2001~2009年では小学生年代、中学生年代ともに実施率が50%前後を示しており、約2人に1人が年1回以上野球を実施していた。2021年では両年代とも実施率は24%台であり約4人に1人まで減少した。女子の実施率は調査による違いはあるものの、概ね小学生年代の実施率が高く、高校生年代の実施率が低い傾向にある。
全体の週1回以上の実施率は、2009年の11.0%をピークに2021年の5.8%まで減少した。男子も同様の推移を示し、2009年は21.1%であったが2021年は11.2%と約半数であった。女子の週1回以上の実施率は0.5%前後の横ばいで推移している。
2001 | 2005 | 2009 | 2011 | 2013 | 2015 | 2017 | 2019 | 2021 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全体 | 実施率(%) | 8.5 | 9.9 | 11.0 | 8.3 | 8.4 | 7.5 | 9.6 | 7.7 | 5.8 |
推計人口(万人) | 117 | 127 | 134 | 100 | 100 | 89 | 111 | 88 | 65 | |
男子 | 実施率(%) | 16.2 | 19.6 | 21.1 | 16.0 | 15.7 | 14.4 | 17.7 | 14.3 | 11.2 |
推計人口(万人) | 114 | 129 | 131 | 98 | 96 | 87 | 105 | 83 | 64 | |
女子 | 実施率(%) | 0.3 | 0.4 | 0.8 | 0.5 | 0.5 | 0.6 | 0.6 | 0.3 | 0.3 |
推計人口(万人) | 2 | 3 | 5 | 3 | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 |
注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成
参考:住民基本台帳人口表
最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。
活用例
スポーツライフ・データ
2021年度