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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

セミナー「子供のスポーツ」

10代の野球人口

10代(小中高生、大学生など)の野球人口(実施人口)は137万人、男子122万人、女子16万人
 野球人口

笹川スポーツ財団では、2021年6月から7月にかけて「子ども・青少年のスポーツライフ・データ(4~21歳のスポーツライフに関する調査)」を実施しました。10代(小中高生、大学生など)の野球人口(実施人口)は137万人、男子122万人、女子16万人となりました。

この「子ども・青少年のスポーツライフ・データ」の中から、野球人口(実施人口)・実施率の推移を解説します。

1. 年1回以上の「野球」実施率の推移(2001〜2021年):全体・性別 (10~19歳)

2021年の年1回以上の実施率は全体12.3%、男子21.4%、女子3.0%であった。調査開始の2001年と比較すると全体は8.2ポイント減(20.5%→12.3%)、男子は16.3ポイント減(37.7%→21.4%)、女子は0.6ポイント増(2.4%→3.0%)となる。10代の年1回以上の実施率はこの20年で減少傾向にあり、特に男子の減少幅が大きく、女子は横ばいで推移している。

表1 年1回以上の「野球」推計人口・実施率の推移(2001〜2021年):全体・性別 (10~19歳)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021
全体 実施率(%) 20.5 20.9 22.3 17.5 18.7 16.4 16.4 13.0 12.3
推計人口(万人) 282 269 271 210 223 194 190 148 137
男子 実施率(%) 37.7 38.7 39.3 32.3 32.7 29.4 28.5 22.8 21.4
推計人口(万人) 265 255 244 198 200 178 169 133 122
女子 実施率(%) 2.4 3.4 5.2 2.6 3.4 3.2 3.0 2.3 3.0
推計人口(万人) 16 21 31 15 20 18 17 13 16

注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成

 2021年の10代(小中高生、大学生など)の野球の推計人口は137万人であり、2001年の282万人から約半数となった。男子は2001年の265万人から2021年は122万人と100万人以上減少し、女子は2001年、2021年ともに16万人と横ばいで推移している。10代の野球人口の減少推移は主に男子の影響が大きいといえる。

2. 年1回以上の「野球」実施率の推移(2001〜2021年):年代別 (10~19歳)    

年代別の実施率をみると、2021年の実施率は小学生年代(10,11歳)14.6%、中学生年代(12~14歳)14.3%であり、高校生年代(15~17歳)、大学生年代(18,19歳)の実施率よりも高い。小学生年代の実施率は2009年の34.8%が最も高くその後は減少傾向である。中学生年代は2001年の27.9%、高校生年代は2013年の17.2%、大学生年代は2009年の16.1%が最も高い実施率を示した。

表2 年1回以上の「野球」実施率の推移(2001〜2021年):年代別(10~19歳)  (%)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021
全体 小学生年代(10,11歳) 26.1 33.6 34.8 20.8 26.6 22.8 19.1 15.8 14.6
中学生年代(12~14歳) 27.9 22.7 27.6 20.4 20.6 20.7 19.0 14.4 14.3
高校生年代(15~17歳) 15.8 15.4 14.1 15.9 17.2 13.9 12.2 11.7 10.1
大学生年代(18,19歳) 12.6 12.6 16.1 14.1 10.8 10.2 13.7 8.2 9.4
男子 小学生年代(10,11歳) 44.8 59.0 58.2 36.1 42.7 40.5 32.9 26.1 24.4
中学生年代(12~14歳) 52.7 43.1 49.2 38.6 36.8 32.8 32.1 25.2 24.6
高校生年代(15~17歳) 30.3 29.7 25.2 29.8 30.5 25.8 22.1 21.8 19.0
大学生年代(18,19歳) 22.3 22.4 30.4 26.0 19.2 21.5 23.3 14.9 15.8
女子 小学生年代(10,11歳) 8.2 5.8 12.7 3.4 7.2 6.0 3.7 5.1 3.9
中学生年代(12~14歳) 1.6 4.0 5.5 3.6 2.5 5.3 2.7 1.7 3.6
高校生年代(15~17歳) 0.4 1.7 2.0 1.3 2.9 1.5 2.1 0.8 1.5
大学生年代(18,19歳) 1.6 2.6 2.5 2.6 2.2 1.3 3.5 0.7 3.0

笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成

性・年代別の実施率をみると、男子の2001~2009年では小学生年代、中学生年代ともに実施率が50%前後を示しており、約2人に1人が年1回以上野球を実施していた。2021年では両年代とも実施率は24%台であり約4人に1人まで減少した。女子の実施率は調査による違いはあるものの、概ね小学生年代の実施率が高く、高校生年代の実施率が低い傾向にある。

3. 週1回以上の「野球」実施率の推移(2001〜2021年):全体・性別 (10~19歳)

全体の週1回以上の実施率は、2009年の11.0%をピークに2021年の5.8%まで減少した。男子も同様の推移を示し、2009年は21.1%であったが2021年は11.2%と約半数であった。女子の週1回以上の実施率は0.5%前後の横ばいで推移している。

表3 週1回以上の「野球」推計人口・実施率の推移(2001〜2021年):全体・性別 (10~19歳)
2001 2005 2009 2011 2013 2015 2017 2019 2021
全体 実施率(%) 8.5 9.9 11.0 8.3 8.4 7.5 9.6 7.7 5.8
推計人口(万人) 117 127 134 100 100 89 111 88 65
男子 実施率(%) 16.2 19.6 21.1 16.0 15.7 14.4 17.7 14.3 11.2
推計人口(万人) 114 129 131 98 96 87 105 83 64
女子 実施率(%) 0.3 0.4 0.8 0.5 0.5 0.6 0.6 0.3 0.3
推計人口(万人) 2 3 5 3 3 3 3 2 2

注1)推計人口は住民基本台帳の10代人口(人)に実施率(%)を乗じて算出
注2)推計値を算出する際に端数が発生するため、全体の人口と男子・女子を合計した人口は必ずしも一致しない
笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフに関する調査報告書」(2001~2021)より作成

「子ども・青少年のスポーツライフ・データ2021」調査概要

調査内容
運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、 習いごと(4~11 歳)、スポーツ観戦、スポーツボランティア、好きなスポーツ選手、スポーツ傷害、健康認識・生活習慣、身体活動、個人属性 等
調査対象
1)母集団:全国の市区町村に在住する12~21歳
2)標本数:3,000人
3)抽出方法:層化二段無作為抽出法
地点数
全国225地点
調査時期
2021年6月26日~7月22日
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2021年度

担当研究者