笹川スポーツ財団(SSF)では、「障害児・者の運動・スポーツの日常化」に向けて、長年、国内の障害者スポーツ環境について、さまざまな調査研究、外部組織との共同実践研究などを実施してきました。
障害児・者が、日常的に運動・スポーツができる環境を整えるためには、受け皿となる環境整備はまだまだ不十分です。これまでの研究結果から、「地域の障害者専用スポーツ施設が拠点(ハブ施設)となり、近隣の公共スポーツ施設(サテライト施設)や地域のその他社会資源とのネットワーク化を進め、スポーツ参加の受け皿を増やすべき」(以下、施設ネットワーク)と提言を発表しています。
セミナーでは、最新の「障害者専用・優先スポーツ施設に関する研究2024」調査結果、また、提言「施設ネットワーク化」に賛同いただいた、東京都障害者スポーツ協会、江戸川区と2024年度に実施した、重度障害児が身近な公共スポーツ施設などで運動・スポーツが可能な共同実践プログラム(以下、江戸川区モデルプログラム)の検証結果をご報告します。
■障害者専用・優先スポーツ施設に関する研究2024
- 障害者専用・優先スポーツ施設の廃止、機能移転、新設が進む
- 既存施設の障害者スポーツセンター化に向けた可能性を検討
- 避難所設置の現状と機能追加を検討
■江戸川区モデルプログラム
- プールプログラム、スタジオプログラムにおける重度障害者、最重度障害者の受入可能性を検証
- ハブ施設からサテライト施設への地域移行(トランジション)のモデルを確立
- 専門職がいないサテライト施設における人材ネットワークの活用方法を確認
- 施設ネットワーク化の全国展開に向けた施設の役割を明確化
セミナー「日常的な障害者のスポーツ環境構築に向けて」概要
- 開催日時
- 2025年12月9日(火)14:00~16:00(予定)/13:30開場(会場、オンライン)
※当日ご参加できない方にはアーカイブ配信を行いますので、通常参加と同様にお申込みください。
- 形式
- ①会場参加(定員60名)
②オンライン(Zoom)によるハイブリッド開催
- 申込締切
- 2025年12月8日(月)12:00
※定員に達した場合、締め切りより前に申込を終了とさせていただく場合がございますのでご了承ください。
- 会場
- 日本財団ビル 1階 バウルーム(東京都港区赤坂1-2-2)
- 参加費
- 無料
- 内容
- 第1部:障害者専用・優先スポーツ施設に関する研究2024 調査結果報告
第2部:江戸川区モデルプログラムのパネルディスカッション
- パネリスト
- 萩原 正明氏(江戸川区パラスポーツ係 ※現スポーツ係)
原 満梨絵氏(江戸川区総合体育館/ミズノスポーツサービス株式会社 )
矢壁 彩氏(東京都障害者総合スポーツセンター)
※五十音順
モデレーター 小淵 和也(笹川スポーツ財団 政策ディレクター)
2025年12月8日(月)12:00
※当日参加できない場合は、後日アーカイブ配信を行いますので、忘れずにお申し込みください。
施設ネットワーク化
▼ハブ施設:都道府県単位で障害者スポーツの拠点(ハブ)として機能する障害者スポーツセンター
▼サテライト施設:地域の障害者専用・優先スポーツ施設や公共スポーツ施設
▼地域のその他社会資源:ハブ・サテライト施設以外で、公民館や福祉施設など

ハブ施設・サテライト施設・地域のその他社会資源とのネットワーク化のイメージ
江戸川区モデルプログラム
提言「施設ネットワーク化」に賛同いただいた、東京都障害者スポーツ協会、江戸川区との共同実践プログラム。東京都立鹿本学園(江戸川区)の親子を対象とし、2024年度に計8回実施いたしました。
▼ハブ施設:東京都障害者総合スポーツセンター(以下、総合SC)
▼サテライト施設:江戸川区総合体育館
▼地域のその他社会資源:江戸川区内の区民館やコミュニティセンターなど
目的
- 総合SCの専門職員と江戸川区総合体育館のスタッフが一緒に指導し、最終的に江戸川区総合体育館のスタッフが重度障害児・者を指導できるようにする。
- 理学療法士が補助する区民館、コミュニティセンターの既存プログラムに参加し、身近な地域でのスポーツ機会の選択肢を増やす。

2024年6月の記者発表会の様子
障害者専用・優先スポーツ施設に関する研究2021
全国に150の障害者専用・優先スポーツ施設があることを発表しました(2021年6月発表)。施設数は、2010年:116、2012年:114、2015年:139、2018年:141と増加傾向にあります。

障害者専用・優先スポーツ施設数の推移(2010年~2021年)
2025年12月8日(月)12:00
※当日参加できない場合は、後日アーカイブ配信を行いますので、忘れずにお申し込みください。