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国際情報
International information

「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

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Knowledge

日本のスポーツ政策についての論考、部活動やこどもの運動実施率などのスポーツ界の諸問題に関するコラム、スポーツ史に残る貴重な証言など、様々な読み物コンテンツを作成し、スポーツの果たすべき役割を考察しています。

研究奨励の会 ご報告 2018年度

笹川スポーツ研究助成「研究奨励の会」

研究奨励の会

4月27日、「研究奨励の会」を公益財団法人日本科学協会と共同で開催しました。この会は、分野の異なる研究者同士が、多くの交流を通じて互いの研究発展に寄与することを目的としています。

「研究成果発表会」では、2017年度「優秀研究賞」受賞者の代表4名に貴重な研究成果を発表していただき、フロアの聴講者から多くの質問や意見が出されました。

「決定通知書授与式」では、2018年度採択研究者の代表3名に、理事長の渡邉 一利から決定通知書が授与されました。また、2017年度「優秀研究賞」受賞者の表彰も行いました。

「研究者交流会」では、2017年度「優秀研究賞」受賞者6名全員に、パネル発表をしていただきました。研究者間で自身の研究テーマに関する活発な情報交換が行われ、有意義な交流会となりました。

遠藤 華英 氏

テーマ1:遠藤 華英 氏

枝松 千尋 氏

テーマ2:枝松 千尋 氏

鈴木 健一 氏

テーマ3:鈴木 健一 氏

日時
2018年4月27日(金)10:00~15:00
場所
ANAインターコンチネンタルホテル東京 地下1階
参加者
363名(採択研究者、その他学識者、スポーツ推進団体、マスメディア関係者など)

2018年度笹川スポーツ研究助成の総評

選考委員長 山口 泰雄(神戸大学大学院 名誉教授)

山口 泰雄氏

 笹川スポーツ研究助成は、2011年度より人文・社会科学領域の研究を支援することを目的として始まりました。「スポーツ政策に関する研究」「スポーツとまちづくりに関する研究」「子ども・青少年スポーツの振興に関する研究」の3テーマに関わる研究を毎年募集し、今年度の助成で8回目となりました。

学術研究に関わる助成制度としては、日本学術振興会の科学研究費助成などがありますが、民間団体等による研究助成は自然科学領域の研究を対象とするものが多いのが現状です。笹川スポーツ研究助成は数少ない「スポーツの人文・社会科学領域」の助成制度であり、ぜひ多くの研究者や政策担当者、スポーツ団体、ジャーナリスト、スポーツ振興関係者の皆様に活用していただきたいと思っております。

2017年度笹川スポーツ研究助成では、初めて「優秀研究賞」を設け、6名が受賞しました。「研究奨励の会」の研究発表会では、受賞者による発表が行われ、スポーツイベントとまちづくり、中央競技団体における統合・インクルージョン(健常者・障害者)、スポーツ実践と高齢夫婦の精神的健康の関連などについて、大変示唆に富んだ内容が報告されました。今後のスポーツ振興を考える上で、スポーツに関わる多くの方々にとって参考になる発表であったと思います。

受賞した研究を含め、2017年度の採択研究の結果は全て、「研究成果報告書」としてまとめられています。しかし、報告書を読む人の数は限られています。そこで、これまでのすべての採択研究者の皆様には、研究成果の国内外での発表、学会誌・研究誌への積極的な投稿をお願いしたいと思います。研究活動で得た知見が研究者や政策担当者、ジャーナリスト、そして、ステークホルダーの目に触れ、議論が生まれることによって初めて、社会貢献に繋がるからです。

2018年度笹川スポーツ研究助成の募集では、235件の申請に対して47件の採択が決定しました。おめでとうございます。皆様の今後の研究活動により、これからのスポーツ政策やスポーツ振興に寄与する研究成果が得られることを大いに願っております。

奨励の会
奨励の会
奨励の会

2018年度笹川スポーツ研究助成 採択研究者代表挨拶

東京都板橋区立蓮根小学校 鈴木 健一 氏

鈴木 健一 氏

東京2020大会に向けまして、現在学校では、オリンピック・パラリンピック教育が行われています。様々な教科を通して、児童の運動能力を高めるだけではなく、「自分や友達を大切にすること」、「友達と協力して学ぶよさを知ること」など、全人的な観点から児童の自尊感情や協働して学ぶ意欲を高める目的で行われております。

私の研究では、トップアスリート、なかでもオリンピックメダリストを招いた検証授業を行います。そのタイミングや授業内容によって、児童の体育学習およびオリンピックに対する意識や技能、さらに自尊感情などにどのような変容を与えられるか、加えて友達と学び合う姿勢や内容など様々な視点から検討します。

2020年に向けて、より効果的なオリンピック・パラリンピック教育が展開できるよう、尽力して参ります。

2017年度笹川スポーツ研究助成「研究成果発表会」・「パネル発表」

※「優秀研究賞」受賞者による