笹川スポーツ財団では、2024年6月から7月にかけて成人を対象とした「スポーツライフに関する調査」を実施しました。過去1年間に体育館・スタジアム等へ足を運んで直接スポーツの試合を観戦した18歳以上の成人は全体の26.2%と、2022年調査から6.9ポイント増加しました。テレビでスポーツの試合を観戦した者は全体の79.0%と、調査項目を追加した2004年以降最も低い観戦率を示しました。一方、インターネットでスポーツの試合を観戦した者は全体の24.2%で、2022年の21.6%から2.6ポイント増加しました
2024年の直接スポーツ観戦率は26.2%と、2022年調査から6.9ポイント増加した。2018年までは30%台で推移していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い直接観戦の機会が減少し、2020年は21.8%、2022年は19.3%まで低下した。5類移行後初の調査となった2024年は26.2%に増加し、コロナ禍以前の水準に向けて回復傾向がみられる。性別にみると、男性31.0%、女性21.5%と男性の観戦率が9.5ポイント高かった。コロナ禍を経ても性差は変わらず、同様の傾向が続いている。
2. テレビによるスポーツ観戦率の年次推移(2004~2024年)
2024年のテレビによるスポーツ観戦率は79.0%と、これまでの調査で最も低かった。観戦率は2004年以降90%前後で推移してきたが、2018年から2020年にかけて9.8ポイント減と大きく低下し、以降は横ばいで推移している。性別にみると、男性82.5%、女性75.6%で、男性が女性より6.9ポイント高い。調査開始以来一貫して、男性の観戦率は女性を上回っている。
3. インターネットによるスポーツ観戦率の年次推移(2018~2024年)
2024年のインターネットによるスポーツ観戦率は全体の24.2%であった。2022年の21.6%から2.6ポイント増加し、調査を開始した2018年から上昇が続く。性別にみると、男性34.1%、女性14.2%であり、男性が女性より19.9ポイント高い。男性の観戦率は女性より高い水準で推移し、直接観戦やテレビ観戦と比べて大きな差がみられた。
4. 直接観戦したスポーツ種目
直接観戦したスポーツ種目をみると、全体では「プロ野球(NPB)」が12.1%と最も高く、次いで「Jリーグ(J1、J2、J3)」4.4%、「高校野球」3.5%、「プロバスケットボール(Bリーグ)」2.0%、「サッカー(高校、大学、JFL、WEリーグなど)」1.7%であった。
性別にみると、男女ともに「プロ野球(NPB)」(男性15.6%、女性8.7%)が最も高く、「Jリーグ(J1、J2、J3)」(男性5.4%、女性3.4%)、「高校野球」(男性4.5%、女性2.5%)と続いた。男性の4位は「サッカー(高校、大学、JFL、WEリーグなど)」2.2%、5位は「プロバスケットボール(Bリーグ)」2.1%であった。女性は4位が「プロバスケットボール(Bリーグ)」1.8%、5位が「バレーボール(高校、大学、Vリーグ、日本代表など)」1.3%であった。
5. テレビで観戦したスポーツ種目
テレビで観戦したスポーツ種目をみると、全体では「プロ野球(NPB)」が47.4%と最も高く、次いで「サッカー日本代表試合(五輪代表・なでしこジャパン含む)」36.4%、「高校野球」36.3%、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」35.1%、「マラソン・駅伝」33.6%であった。
性別にみると、男性は「プロ野球(NPB)」が55.1%と最も高く、「サッカー日本代表試合(五輪代表・なでしこジャパン含む)」42.9%、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」40.4%と続く。女性は「プロ野球(NPB)」が39.8%と最も高く、次いで「マラソン・駅伝」、「バレーボール(高校、大学、Vリーグ、日本代表など)」がともに33.8%であった。「プロ野球(NPB)」や「サッカー日本代表試合(五輪代表・なでしこジャパン含む)」、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」のテレビ観戦率は男性が女性を大きく上回る。一方で「バレーボール(高校、大学、Vリーグ、日本代表など)」は女性が男性より9.2ポイント高い。
6. インターネットで観戦したスポーツ種目
インターネットで観戦したスポーツ種目をみると、全体では「格闘技(ボクシング、総合格闘技など)」6.6%が最も高く、次いで「プロ野球(NPB)」6.2%、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」5.3%、「サッカー日本代表試合(五輪代表・なでしこジャパン含む)」4.1%、「海外プロサッカー(欧州、南米など)」3.6%となった。
男性は全体と同様に「格闘技(ボクシング、総合格闘技など)」が10.9%と最も高く、「プロ野球(NPB)」9.5%、「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」8.2%と続いた。女性は「プロ野球(NPB)」が2.8%と最も高く、次いで「格闘技(ボクシング、総合格闘技など)」「メジャーリーグ(アメリカ大リーグ)」が2.4%であった。