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SPORT POLICY INCUBATOR 02

―スポーツ政策の『卵』 ―

SPORT POLICY INCUBATOR

（30）地域クラブ活動でのスポーツ傷害予防　―新たな価値と未来の礎―
2023.7.12 広瀬統一 早稲田大学スポーツ科学学術院教授／日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー「スポーツに怪我はつきもの」から、「スポーツの怪我は予防するもの」へ。これが今、日本のスポーツ現場に求められているパラダイムシフトである。世界では、すでに子どもたちのスポーツ傷害予防が推進されており、国際オリンピック委員会はスポーツ傷害や疾病の予防だけに焦点化した学術会議を定期的に開催し、2015年にはユース・アスリート育成に関する提言にてスポーツ傷害や事故の予防推進の必要性を具体例も含めて示している。 view more
（29）東京オリパラ組織委員会不祥事～法人法組織法の観点から～
2023.6.14 松本泰介 早稲田大学スポーツ科学学術院教授・博士／弁護士東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会をめぐる収賄事件、談合事件は、東京地方検察庁特別捜査部から起訴にいたる事態になっています。ただ、これらの事件に限らず、日本のスポーツ関連の公益法人で数々の不祥事が続いていることは、多くの方がご存知と思われます。今回は、このような日本のスポーツ関連団体の不祥事に関して、法人法組織法の観点から検討させていただきます。 view more
（28）アスリートの能力をビジネス界で開花させる：セカンドキャリア問題を少し解決するために
2023.5.10 武藤泰明 早稲田大学スポーツ科学学術院教授／笹川スポーツ財団理事／スポーツ政策研究所所長アスリートについて、話題になる割に、あるいは何とかしたいとみんなが考えているのに解決策が見つからないのがセカンドキャリア問題である。選手は現役の間、競技に専念する。それがおそらく理想である。そして引退すると、簡単に言えば途方に暮れる。そうなることが分かっているのに、何も始まらない。始められない。 view more
（27）海洋立国からビーチ立国へ
2023.4.12 朝日健太郎 参議院議員我が国の海岸線総延長をご存じだろうか。国土面積において日本は世界61位に対し、海岸線の長さは世界6位である。まさに、四方を海に囲まれた島国である日本の強みは、海に開かれた点にある。
豊かな海岸線を誇る我が国は、言うまでもなく海と共に歩んできた。その関わり方は時代と共に変化してきたことも事実である。ここでは日本の全般的な海洋政策は控えるが、これからの発展が期待できる点を共有しておきたい。 view more
（26）ラジオ体操が目指す「多様性を認め合って生きる社会」
2023.3.8 荒木田裕子 NPO法人全国ラジオ体操連盟会長／笹川スポーツ財団理事「多様性を認めあって共に生きる」。ラジオ体操はその最高のツールではないかと思う。私たちの連盟だけではできないことは沢山あるが、他の組織の力も借りて地道に着々と「誰も取り残さない社会」、「共に支え合う社会」を目指して行きたい。2028年、ラジオ体操が日本で行われるようになって百年になる。百周年をステップとしてその先の百年でさらに大きなジャンプができるように。 view more
（25）プロ野球「現役ドラフト」が教えてくれること
2023.2.8 青島健太 参議院議員／笹川スポーツ財団理事これも働き方改革の一環と言えるだろう。労働力の流動性を高めることや限られた人材を有効に活かすためのリスキリングが提唱されている。賃金の格差をなくし（同一労働同一賃金）余剰な人材を足りないところへ導く。また求められるデジタル技術やIoTに対する理解を深め、新しいスキルを身に着けて活躍の場を広げていく。これは少子高齢化社会への対策とも言える。こうした世の中の動きと呼応するようにプロ野球界でも新しい取り組みが始まった。「現役ドラフト」（非公開）である。簡単に言えば、埋もれている人材の活性化だ。 view more
（24）地域創生と大学の地元密着を考えた
2023.1.18 佐野慎輔 尚美学園大学教授／産経新聞客員論説委員
笹川スポーツ財団理事スポーツ庁は2020年東京オリンピック・パラリンピック終了後、地域スポーツ課を設置。スポーツによる地域創生、地域活性化を前面に打ち出した。スポーツによる地域創生と聞くと、「イベント開催」「スポーツ・ツーリズム」「スタジアム・アリーナ改革」が思い浮かぶ。しかし、それらはすべての市町村に敷衍する話ではなく、地域の実情に応じた細やかな政策が求められる。 view more
（23）曲がり角に立つパラリンピック
―パラリピックをめぐるパラドックス―
2022.12.14 小倉和夫 日本財団パラスポーツサポートセンター理事長パラリンピックには、いくつかの新しい課題が浮上している。それらは、ある意味で、パラリンピックヘの認知度と関心が高まったからこそ生じたものといえ、「成功がもたらした悩み」と見なすことができ、その意味で、パラリンピックをめぐるパラドックスとよぶこともできよう。 view more
（22）独立リーグの魅力を高めるために
～富山サンダーバーズが目指すもの
2022.11.16 永森茂 富山サンダーバーズベースボールクラブ代表取締役社長独立リーグの大きな特徴の一つは、選手とファンの距離が近いことです。富山サンダーバーズは、NPBにも高校野球にもない新たな価値の創造として、「光る原石を見つけて大きく育てる独自の戦略」を進め、選手にもファンにも選ばれる、観戦に行きたくなる球団を目指しています。 view more
（21）スポーツ観戦の「偏在」と「遍在」
2022.10.20 武藤泰明 早稲田大学スポーツ科学学術院教授
笹川スポーツ財団理事／スポーツ政策研究所所長 1990年代から2000年代にかけてのスポーツ観戦率の上昇は、Jリーグやプロ野球の観客数が増えたというより、「遍在する競技会」を見に行く人が増えたことによるものなのだろうということである。換言すれば、「みるスポーツ」という政策体系の中に取り込んでおかなければならないのは、人気のあるプロスポーツではないということなのであろう。 view more
（20）勝利至上主義を考える：社会病理学的アプローチの適用
2022.9.14 北村薫 順天堂大学名誉教授現在、スポーツには、教育的価値、経済的価値、興行的価値などなど、様々な価値が付与されていますが、勝利至上主義で問題となるのは「勝利」という価値をどのように位置づけるかです。スポーツを競技スポーツとしてとらえた場合、「競技に勝利すること」は何よりも重要な価値です。勝利のために努力すること、ライバルとの切磋琢磨などから得られる人間的成長などは何ものにも代えがたいものがあります。悪いのは「勝利ばかり追い求める」あまり、「どなったり」「ののしったり」「殴ったり」「蹴ったり」することです。 view more
（19）今こそ、オリンピックを考え、学び、語るときだ
2022.8.24 猪谷千春 国際オリンピック委員会名誉委員 2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会開幕からもう1年が経ちます。大会組織委員会は大会報告書を公表して22年6月末で解散しました。新型コロナウイルス蔓延下での大会開催は後世、どのような評価がなされるのか、それはわかりません。ただ1952年オスロ大会以来3つの冬季大会に出場したオリンピアンとして、また1982年から国際オリンピック委員会（IOC）に関与してきた者として考えさせられる事の多かった大会でした。東京2020大会だけではなく、オリンピックそのものを4つの視点から考えます。 view more
（18）東京2020大会の次に来るもの
2022.7.13 遠藤利明 衆議院議員ポスト東京2020は、スポーツ界が社会変容を起こす政策を実施していくことが重要です。東京大会までは選手強化が最重要課題でしたが、より重視していかなければならないのが地域スポーツ政策です。オリンピックレガシーでもある健康長寿社会の実現には、地域のお年寄りから子どもたちまでがスポーツに親しみ、スポーツする環境づくりを最重要課題として取り組んでいく必要があります。 view more
（17）部活動の地域移行、教育的意義はどうなるのか
2022.6.15 中小路徹 朝日新聞編集委員公立中学校の部活動の地域移行がいよいよ、「待ったなし」になった。
スポーツ庁が開いた有識者による「運動部活動の地域移行に関する検討会議」で、改革の提言が固まった。休日の部活指導を民間スポーツ団体などの学校外に委ねる地域移行を、2023～25年度の3年間に集中して進める。そんな期間も設定された。 view more
（16）アスリートのセカンドキャリアに関するビジネスモデル的考察
2022.5.18 五月女政義 事業創造大学院大学学長アスリートたちは、他のプロフェッショナルと比較して、現役として活躍できる期間がおのずと限られている。その後は新たなセカンドキャリアを歩むことになるが、ごく一握りの著名なプレイヤー以外は引退後のキャリアデザインが描きにくい。将来への不安からスポーツの道を断念する「金の卵」の喪失を防ぐためには、ビジネススクールでの学び直し、および、ビジネスにおける活躍の機会の提供といった支援の仕組みが求められるのではないか。 view more

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