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「スポーツ・フォー・オール」の理念を共有する国際機関や日本国外の組織との連携、国際会議での研究成果の発表などを行います。また、諸外国のスポーツ政策の比較、研究、情報収集に積極的に取り組んでいます。

子ども・青少年のスポーツライフ・データ 2025
4~11歳の運動・スポーツ実施頻度は減少傾向

実施相手は過去10年で「友だち」が減り「習いごとの仲間」が大きく増加
子ども・青少年のスポーツライフ・データ2025

 笹川スポーツ財団は、2年ごとにわが国の幼児から青少年までのスポーツの「実施頻度」や「実施時間」、「運動強度」などを調査し、現状を明らかにしてきました。

 このたび、最新の調査結果(調査期間:2025年6月~7月)をまとめた「子ども・青少年のスポーツライフ・データ 2025」を3月24日に刊行いたしました(Amazonブックストアなどで発売中)。本調査は、4~11歳(標本数:2,400人)と12~21歳(標本数:3,000人)の幼児から大学生・勤労者年代を対象としています。「周辺環境が子ども・青少年のスポーツライフに与える影響」を調査テーマとし、子ども・青少年の運動・スポーツ実施頻度は減少傾向であることが分かりました。そのほか、4~11歳の運動・スポーツの実施相手や中高生の運動部活動の活動状況などもご紹介いたします。

 子ども・青少年を対象に実施された今回の調査では、高頻度で運動・スポーツを実施する者が減った一方で低頻度は増加し、全体的に実施頻度は減少している。また、小学生においては習いごとの有無や放課後の過ごし方、保護者の運動・スポーツへの期待と実施頻度に関連がみられ、運動・スポーツ実施には地域・学校・家庭といった子どものスポーツを取り巻く環境が深く関わっていると推察される。さらに4~11歳の主な実施相手は習いごとやクラブの仲間が過去10年で増加するなど、習いごととして運動・スポーツに取り組む傾向が強まっている。

 全国的な少子化や過疎化の進行に加え、習いごとや外あそびに対する保護者の意識が変化している現代において、子どもが運動・スポーツに参加しやすい地域づくりや学校の休み時間・体育授業の工夫、家族によるサポートなど、それぞれの立場で子どもが運動・スポーツに取り組みやすい環境を整えることは重要である。加えて、行政も含めた子ども・青少年のスポーツ推進に携わる関係者が連携して、地域・学校・家庭での取り組みが継続できる体制の構築が必要ではないだろうか。

【シニア政策オフィサー鈴木 貴大


主な調査結果 詳細

■4-11歳

運動・スポーツ実施頻度群

 4~11歳の運動・スポーツ実施頻度群の年次推移を示した。2025年の全体では「高頻度群」が37. 0%と最も高く、次いで「中頻度群」34.8%、「低頻度群」24.2%、「非実施群」4.0%であった。2021年からの推移をみると、「高頻度群」は45.4%から8.4ポイント減少し、「低頻度群」は17.1%から7.1ポイント、「非実施群」は0.9ポイント増加した。4~11歳の運動・スポーツ実施頻度は全体的に減少傾向である。

 性別にみると、男子では「高頻度群」40.7%、「中頻度群」35.2%、「低頻度群」20.4%、「非実施群」3.7%であり、女子では「高頻度群」32.7%、「中頻度群」34.5%、「低頻度群」28.5%、「非実施群」4.4%であった。「高頻度群」「中頻度群」の割合は男子が女子を上回り、「低頻度群」「非実施群」の割合は女子が男子よりも高い。

図表1. 運動・スポーツ実施頻度群(4~11歳)

図表1. 運動・スポーツ実施頻度群(4~11歳)

資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2025

図表2. 4~11歳の運動・スポーツ実施頻度群の年次推移

図表2.  4~11歳の運動・スポーツ実施頻度群の年次推移

資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2025

運動・スポーツを実施する相手

 4~11歳の運動・スポーツ・運動あそびを行う相手の年次推移をみると、すべての調査年を通じて、「友だちと」が最も高く80%前後で推移しているが、2015年の85.6%をピークとして減少する傾向がみられ、2025年は75.4%であった。「習いごとやスポーツクラブの仲間と」は、この10年余りを通じて増加傾向にあり、2025年では58.1%と最も高くなった。2012年から12.3ポイント増加している。

図表3. 4~11歳の運動・スポーツの主な実施相手の年次推移

4~11歳の運動・スポーツの主な実施相手の年次推移

資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2025

小学生の運動・スポーツ実施頻度に影響を及ぼす要因

 運動・スポーツ実施頻度群と地域、学校、家庭の各領域における変数の分析結果をみると、地域領域(地域スポーツクラブに加入している、スポーツ系の習いごとをしている)、学校領域(体育を好きである、業間・昼休みや放課後にからだを動かす)、家庭領域(保護者が子どもの運動・スポーツに多くを期待する)はいずれも子どもの運動・スポーツ実施頻度の多寡に影響を及ぼしていた。そのうち、影響が相対的に大きいのは「スポーツ系の習いごと」「放課後の過ごし方」「子どもの運動・スポーツへの保護者の期待」の3つの変数であった。

図表4. 運動・スポーツ実施頻度群を被説明変数とするカテゴリカル回帰分析(小学生)

図表4.  運動・スポーツ実施頻度群を被説明変数とするカテゴリカル回帰分析(小学生)

資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2025

スポーツクラブ・運動部への加入率

 学校の運動部やサークル、民間のスポーツクラブ(スイミングクラブや体操クラブなど)、地域のスポーツクラブ(スポーツ少年団や地域のスポーツ教室など)への加入状況をみると、2025年は58.7%であり、2015年以降50%台後半で推移している。

図表5. 4~11歳のスポーツクラブ・運動部への加入率の年次推移

図表5. 4~11歳のスポーツクラブ・運動部への加入率の年次推移

資料:笹川スポーツ財団「4~11歳のスポーツライフに関する調査」2025

■12~21歳

運動・スポーツ実施レベル

 12~21歳の運動・スポーツ実施レベルは、全体をみると、2025年では「レベル0」22.5%、「レベル1」15.2%、「レベル2」26. 0%、「レベル3」17. 6%、「レベル4」18.7%であった。2021年以降推移をみると、レベル0からレベル2までの割合は増加傾向を示し、レベル3、レベル4は減少傾向であった。性別にみると、男子では「レベル2」が27.1%で最も高く、次いで「レベル4」22.5%、「レベル3」20.4%、「レベル0」16.9%、「レベル1」13.1%であった。年次推移をみると、レベル3以上は減少し、レベル2以下は増加している。

図表6. 運動・スポーツ実施レベル(12~21歳)

図表6. 運動・スポーツ実施レベル(12~21歳)

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフに関する調査」2025

図表7. 12~21歳の運動・スポーツ実施レベルの年次推移

図表7.  12~21歳の運動・スポーツ実施レベルの年次推移

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフに関する調査」2025

運動部活動の週あたりの活動日数

 中学校期における運動部活動の週あたりの活動日数の年次推移を示した。2025年をみると「週5日」51.1%が最も高く、次いで「週4日」20.2%、「週6日」15.2%、「週3日」7.2%であった。年次推移をみると、「週5日」は2017年の22.8%から増加を続け、2025年には半数を超えた。一方、「週6日」は2017年の48.1%から2025年にかけて32.9ポイント減り、15.2%であった。中学生の活動日数は2017年以降短縮傾向にある。

図表8.  運動部活動の週あたりの活動日数の年次推移(中学校期)

図表8.  運動部活動の週あたりの活動日数の年次推移(中学校期)

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフに関する調査」2025

高校期の活動日数をみると、2025年では「週6日」39.7%が最も高く、次いで「週5日」27.0%、「週7日」14.9%、「週4日」7.5%であった。年次推移をみると、「週5日」は2017~2023年まで段 階的に増加してきたが、2023年から2025年にかけて11.5ポイント低下した。「週6日」は2017年以降減少を続けてきたものの、2025年は2023年の33.5%から6.2ポイント上昇した。また、「週7日」も2017年から一度は減少傾向を示したが、2021年以降は増加している。高校生の活動日数は2023年から2025年にかけて「週6日」「週7日」の割合が増加したため、全体として増えたといえる。

図表9.  運動部活動の週あたりの活動日数の年次推移(高校期)

図表9.  運動部活動の週あたりの活動日数の年次推移(高校期)

資料:笹川スポーツ財団「12~21歳のスポーツライフに関する調査」2025

4~11歳のスポーツライフに関する調査 12~21歳のスポーツライフに関する調査
調査対象 母集団 全国の市区町村に在住する4~11歳 全国の市区町村に在住する12~21歳
標本数 2,400人 3,000人
抽出方法 層化二段無作為抽出法
調査方法 訪問留置法による質問紙調査(4~11歳は個別聴取法併用)
調査時期 2025年6月28日~7月23日
有効回収数(率) 1,320(55.0%) 1,438(47.9%)
主な調査項目 運動・スポーツ実施状況、運動・スポーツ施設、スポーツクラブ・運動部、習いごと、スポーツ観戦、スポーツボランティア、好きなスポーツ選手、健康認識・生活習慣、身体活動、個人属性 等

子ども・青少年のスポーツライフ・データ2025
4~21歳のスポーツライフに関する調査報告書

仕様
A4判 / 220ページ
価格
定価4,180円(定価3,800円+税10%)
発売日
2026年3月24日
調査結果
1. 運動・スポーツ実施状況
2. スポーツ施設
3. スポーツクラブ・運動部
4. 運動・スポーツへの意識
5. スポーツ観戦
6. 好きなスポーツ選手
7. 習いごと
8. スポーツボランティア
9. 体格指数・健康認識
10. 身体活動・生活習慣
11. 家族と運動・スポーツ
販売
amazonブックストアなど

SSFスポーツライフ調査委員会

委員長
高峰 修(明治大学 政治経済学部 教授)
委員
青野 博(公益財団法人 日本スポーツ協会 スポーツ科学研究室 室長)
大勝 志津穂(椙山女学園大学 人間関係学部 教授)
甲斐 裕子(公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所 副所長/上席研究員)
鎌田 真光(東京大学大学院 医学系研究科 准教授)
城所 哲宏(日本体育大学 体育学部 准教授)
佐々木 玲子(慶應義塾大学 名誉教授)
澤井 和彦(明治大学 商学部 准教授)
横田 匡俊(日本体育大学 スポーツマネジメント学部 教授)
吉田 智彦(笹川スポーツ財団 研究調査グループ シニア政策ディレクター)
笹川スポーツ財団
宮本 幸子(研究調査グループ シニア政策ディレクター)
鈴木 貴大(同 シニア政策オフィサー)
松下 由季(同 シニア政策オフィサー)
水野 陽介(同 シニア政策オフィサー)
関野 弘一(同 政策オフィサー)
郡山 さくら (同 政策オフィサー)
(※五十音順、所属・肩書は刊行時)
データの使用申請

最新の調査をはじめ、過去のスポーツライフ・データのローデータ(クロス集計結果を含む)を提供しています。

活用例

  1. 政策立案:所属自治体と全国の比較や調査設計に活用(年齢や性別、地域ごとの特徴を把握)
  2. 研究:研究の導入部分の資料や仮説を立てる際に活用(現状の把握、問題提起、仮説、序論)
  3. ビジネス:商品企画や営業の場面で活用(市場調査、データの裏付け、潜在的なニーズの発見)
テーマ

スポーツライフ・データ

キーワード
年度

2025年度

担当研究者